第238話 これから90日②

(確か以前・・ナミさんとソルカさんと

合流した際、リエラ民族の歴史を語ってくれていた)


◇◆ 


「私達はこの20年

大陸エデンと

王都を往復する事を

責務としてきました!」


「何故ですか?」


「それは我々一族は

歴代の巫女様に

お仕えしてきた民族であり

近い将来巫女様が

誕生される予言が示され


大陸エデンへの

安全な道しるべとなれるように

備えてきたのです!


巫女様は

『我々ルエラ民族を

救ってくださる運命にある』と

信じ語り継がれてきました!


「我々を救う!とは

どういう意味ですか?」


「実は・・・

我らルエラ民族は

8割が奴隷として捕らえられ

アーサー国に連れ去られているのです!

もう50年になります!」


「何ですって!?

50年も奴隷とは...

どういう事ですか?

一体何があったのですか?」


「実は我ら一族とアーサー国は

元々友好的な関係だったのですが

時の権力者が代わり


我々民族は多産で数が増え

力をつけ始めた事を危惧し

いつか敵側についてはいけない!と考え

奴隷として支配出来るように

「赤い星」組織と手を組み

武力で制圧を図ってきたのです!


我々は非力であり

抵抗を試みましたが

力の差が歴然であり

歯向かう事はできず

奴隷として加重な労働を

強いられるようになり


最近は扱いが酷く

あまりにも過酷な労働である為

その叫びは天にまで届く程です!」


「それは・・・

何と言う事でしょう!!

奴隷の束縛が・50年もですか・・

あなた方の目からは

数えきれない命の犠牲が見てとれます・・

何という辛く・・苦しみの血の数々・・」


「葵巫女様!

どうか奴隷として苦しめられている

我が同族をお救いください!

このままでは......


我ら一族は滅びてしまいます!」


「ナミとソルカ・・・」

葵巫女は深い胸の痛みを感じた


「私は巫女として

あなたがたを必ず救ってみせます!

私は、自分にできる事は

何でもするつもりです!


しかし敵である「赤い星」組織は

生半可な攻撃では

通用しないでしょう!」


「葵巫女様!

今回、大陸エデンに来られる目的

「第2の聖典」と「モーゼの杖」を

巫女様が入手する時

「偉大な救いが成就する!!」

『全ての苦役から解放され、自由の身になる!』

我々はこの預言をずっと信じ

語り継がれてきました!

ついに予言が成就する時です!!


その為に、巫女様を何としてでも

大陸エデンに来て頂き

伝説聖典と武具を

入手して頂きたい!


どうか我々ルエラ民族を

お救いください!!!」


「分かりました!

必ず手に入れましょう!

そしてあなたがたルエラ民族を

奴隷から解放してみせます!


私は起源の存在;神に

誓いの請願を立てましょう!!」


「葵巫女様!!!!!!」



◆◇【追跡者の正体より】


「クリス王子!

葵巫女様の御心は

ルエラ民族の奴隷解放です!!


「イムラ町長

あなた方は私にとって

家族のような存在

共に力を合わせて

この難局を乗り越えましょう!


ルエラ民族を

アーサー国からの奴隷解放を!

そして葵巫女様と父君の救済を

必ず成し遂げましょう!!!!」


クリス王子は決意表明をし!

『これから90日後』に

迫ったアーサー国との戦いに

備える準備を開始した!


それから10日後

連合軍の大軍勢が到着し

より堅固な軍組織が形成されていった

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