第181話 大陸ギホンへの道のり

「あっ!村長!

葵巫女・・いや妹を

見かけませんでしたか?」


「妹さんかい?

それなら朝ごはんの材料を捜したいというから

サイラ菜とトリシュのきのこが生えている

ピジョン川上流の川辺に

案内してきたところだよ!


あの子から伝言だ!

30分程で戻るから心配しないで!

と言っていたよ!」


「そうですか?

ピジョン川上流の川辺は

どの辺りですか?」


ラッセル伯は

アーバス隊長と兵士隊を

至急葵巫女を迎えに行かせた!


◇◆


「ごめんなさい!父さん!

私葵ちゃんの隣に寝ていたのに

起きた事気付きませんでした!

私の責任です!」


「あんたら

何でそんなに心配してるんだ!

ここはど田舎だが

子供が薬草取りに行くなんて

どこの家の子もしていることだよ!


それにあの子

ちゃんと薬草やキノコの種類も

分かっているようだったし

末っ子なのに

しっかり者だね!!!

ハハハハハ!!」

村長は陽気に笑っていた


「あの子が帰ってきたら

スープを作りたい!と言っていたから

あんた達は薪でも集めて

火をおこしたらどうだい?」


「そうですね!

ありがとう村長さん!」


ヒナタは答えると

村長が家に入るのを確認すると

クリス王子達に声をかけた!


「ラッセル伯!

クリス王子!

葵巫女様がおられない事に

あまり敏感にならないようにしませんか?


巫女様も危険が有れば

護衛に声をかけるでしょうし

この村が平和だから

ひとりで山菜取りに行っても

大丈夫と判断されたのでしょう!


葵巫女様は

私達が思っている以上に

しっかりされており

自立されているお方です!


私達も葵様の足をひっぱらないように

戻ってきた時の為に

朝ごはんの準備を致しましょう!」


「そうですね!

ヒナタさん」


◆◇


「ただいま!」

葵巫女が戻ると

両手いっぱいの山菜と

キノコを抱えていた


「おはようございます

戻られましたか?

お姿が見えないので

心配しましたよ!」


「心配かけたようで

ごめんなさい!

今度から声をかけるようにしますね!


クリス王子とヒナタ

朝ごはんの準備を手伝ってもらえますか?」


「勿論です!」

3人はMIKOハウスで

毎日自炊していたので

とても手際がよく

ラッセル伯やアーバス隊長や

護衛兵士達も手伝おうとしたが

かえって邪魔になるだけだったので


「あなた達は火の管理と

村長さんの納屋掃除と

家周辺の草刈りでもしていてください!」

指示されるのであった


◆◇


「ご馳走様でした!

とても美味しかったです

葵巫女様達はお料理お上手ですね!」


「クリス王子は料理の腕前が

だいぶ上がりましたね!

頼もしいです!」

葵巫女がクリス王子を褒めたので

クリス王子はとても誇らしげに顔をし

赤らめていた


「さてラッセル伯

これからの旅の予定を

聞かせてください!」


「承知致しました!

我々はスンツヴァル王都の国境を抜け

大陸ピジョンの南部に位置する部落におります


これから10日かけて

大陸ビジョンを横断し

最北部のロック港へ行き

アルラ海とピスガ海を航海します!


2つの海の間には

ラントゥ低地とチュルトウス台地が

アルラ海の南東にはムクキジル砂漠があり

南はクムカラ砂漠

北はステップガザフ砂漠を超えると

ようやくアーサー国が支配する

大陸ギホンに到着できます!


大陸ギホン到着まで

約1か月かかると予想されます!


この2つの海の航海と砂漠の横断には

我々だけでは到達は困難なので

現地で、案内人を雇う必要があるでしょう!」


「旅は長いですね!

さぁ!覚悟を決めて

旅を続けましょう!」

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