第150話 サラとカムイ夫婦の決意

王都会議がはじまり

1時間が経過した

次に呼ばれた使徒候補者は

サラとカムイ夫婦であった


◆◇


サラとカムイ夫婦も

リムラ村出身者であり

葵巫女とともに

王都へきたメンバーである


サラは葵巫女が巫女として覚醒させる

重要な役割を担ったひとりでもあった


彼女の先祖は

妖精族の族長であり

代々巫女に仕えてきた一族でもあり

王都に来てから

大聖冠の授受式後の

ロイヤルファミリー主催の晩餐会において

王室専属フレンチシェフパティシエによる

フルコースが葵巫女の口は合わなかった為

ちょっとした騒動になる出来事があった


それ以降、葵巫女の食事全般は

すべてサラが管理する事になっている


そんなサラを葵巫女は信頼しており

葵自身の体調も頗る

調子が良いようだった


「私の健康管理は

サラによって支えられていると言っても

過言ではないですね!

いつもありがとう!」


「とんどもない事です!

葵巫女様のお役にたてて

とても光栄に思っております!


しかし葵巫女様

最近、またお痩せになったような・・・

市街地の騒動があり、心労もあり

お疲れになっているのではありませんか?


これから大変なお役目がある中

お元気でいて頂かなければ

我々も心休まりません!


どうかしっかり栄養のある食事を

とって頂きますように!!」


「分かりました!

心がけるようにします!

いつもありがとう!サラ」


「早速ですが

サラとカムイ夫婦には

重要な任務をお願いしたい!

と前々から思っていました


知っての通り

不況の波で、貧富の差は開いたままで

全国民に十分な食事が行き届くまでに

食料の流通が不十分だと言えます!


あなたがた夫婦で

何か良い策はありませんか?」


「葵巫女様!

私達夫婦も

ずっと考えておりまして

ひとつご提案があります!


「どのような提案ですか?」


「実は・・・

ガデム村でお店をしていた時の

食材は、全てガデム地方の

農村から仕入れていました

つまり葵巫女様のお父様からもデムの実を何度も

購入してるのですよ!」


「そうなのですか?」


「父さん.....」

葵巫女は誘拐されたままで

所在が分からない状態が続いており

ずっと気になっていた

今回の大陸エデンの旅のもう一つの目的は

父の捜索である!

何か手掛かりを.....


つまり葵巫女様の故郷は

もともと農業が盛んであり

働き手がいないだけで

人を派遣さえすれば

十分な食材の産出に繋がると思うのです!


そこで夫であるカムイを

ガデム村に派遣し

ガデム地方一帯の

農業の担い手の発掘をしたい!

そう思っているのです!


私も夫について行こうと思うですが

暫く葵巫女様の元を離れても

よろしいでしょうか?


村の復旧と現地の人材確保ができましたら

かならず帰還致します!」


「ありがとう!サラとカムイ

あなたがたはもともとガデム村出身なのですから

ガデムの経済、私の故郷リムラ村の

状況もよく把握しているので

一番の適任者だと私は思います!


私の食事管理は

MIKOハウスで

自給自足の生活も軌道にのり

自立した生活が送れるようになってきました!


すべてサラとカムイのおかげです!

私達の心配は必要ありませんから

どうかガデム村、リムラ村をはじめ

地域の村復旧に尽力して下さい!」


「承知致しました!」


「神よ!サラとカムイ夫婦に

神のご加護があり、これから取り組む

村復旧事業を祝福してください!


決して災いに遇わないように

お助けください!!」

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