第146話 エルサ王女の決意②

エルサ王女の宣言は続いた

「スンツヴァル結婚律では

16歳の誕生日を迎えると

男女の交際がゆるされる

とありますが


この交際が組織化されており

ルールが非常に曖昧であり

何の為に、どういう目的で活動をするのか?

18歳まで男女が結婚させる為に

出会いの場を押し付けられるのは

間違っていると思います!


そして結婚という

「神が出会わす男女の尊い関係」を好きであれば

一線を超えても許されるという

間違った考えが浸透している事が非常にまずい!

これは間違った倫理観があり

この国の若者達の腐敗

堕落の要因といえるのです!


ヒナタが自身の辛い経験を通して

私に教えてくれました!


ヒナタは命を失いかけたのです!

しかし葵巫女様が救ってくれました


だから恋愛サークルの運営を是正し

巫女府の管理下におくべきです!

正しい教えの元に

結婚前の聖い交際であるべき

男女がお互いの距離感をわきまえ

尊重し合い、高め合い

結婚に備えていくべきなのです!


それが本当の幸せな交際、結婚

そして家庭生活を築ける礎になると

私は信じます!

わたしもそのような幸せな結婚を望みます!


今、MIKOハウスでは

ヒナタの子サクラが天使のような存在で

皆に愛されています!

子供が与えられる事は夫婦にとって

本来最大の喜びである筈なのです!


しかしこの愛らしいサクラも

一つ間違えれば私生児扱いで

ひどい迫害を受け、施設に入れられ

親と子は別々に暮らす運命にあったのです!


この国は姦淫で生まれた子に対する

ひどい偏見と迫害がある!


そこも是正すべき点であります

偏見を持たず、間違いを起こした人たちを

寛容な心で受け止める事が

どれだけ大切な事であるか!


しかし人間の本来の本質は

悪種の影響に流れやすい弱さが

誰にでもある!と言えます

人は弱い存在なのです


だから10代の果敢な時期

純粋な心を持っている大切な時期に

人生のあり方、生き方、考え方を

見本となる大人から、人生の先輩から

教わるべきなのです!

そして一番の見本となる対象は本来

親であるべきだと私は考えます!


私は、この国の王女として

「正しい結婚観、10代の過ごし方」を

この国の若者としっかり向き合い

幸せな家庭を多く生み出していく!

その事を使徒を目指す者の「使命」として

役割を全うして参ります!」


「エルサ王女!

ありがとう!

私も巫女としてあなたの覚悟を

確かに受け止めました!


共に力を合わせて

この国を将来ある若者達を

支えていきましょう!!」


「はい!

葵巫女様!」


「ヒナタも力を貸してくださいね!」


「勿論です!

葵巫女様!」


葵巫女、エルサ王女

ヒナタ3人は互いに抱き合い

志をひとつに決意をかたく持つのであった

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