第111話   シェアハウス完成②

「葵巫女様

ひとことご挨拶を

お願い致します!」


「今日という素晴らしい日を

迎える事ができ

神様に感謝しています!


私のわがままで建設が開始され

途中私が仕様変更をお願いした事もあり

工事期間が長くなってしまい

多くの方々にご苦労とご迷惑をおかけし

申し訳なく思っています


しかし完成した

シェアハウスは最高の出来です!

本当にありがとうございます!


今日から

シェアハウス生活のスタートです!

記念すべき日です!

私の憧れの生活が

始まろうとしているのです


私はこれからシェアハウスで

友人達と暮らし共に語り合い

悩みを抱えている友人がいたら

お互いに相談にのり、励まし合い

支え合えるコミュニティーを

形成していきたい!と願っております


そしてこの国を

いかに豊かにするか!

それは経済的な豊かさだけではなく

人の心の豊かさがある!思いやりがあり

弱者を支え、ひとりひとりが

自立した生活が送れる!

希望に溢れた社会形成ができるように!


このシェアハウスの住人は

王都の未来を背負っていく

覚悟をもって入居するように!

期待しています!!」


だからまず自分達から

自立を学びましょう!」


「自立とは

どういう事ですか?」


「ドルモンド候!

入居に際し、警備以外の人員配置は

すべてお断りします!


「葵巫女様!

待ってください!

葵巫女様や王族の御子息に

ご不自由はかけられません!」


「何か勘違いを

しているのでは?

ここは巫女宮殿でも

王宮でもないのですよ!

シェアハウスなのです!


自分の事は自分で行う!

買物、調理の準備、片付け、洗濯も掃除も

すべて当番制で行うのです!


巫女であろうが

王子や王女でも関係ありません!

入居者ひとりひとりの自立を目指すのです!


クリス王子とエルサ王女にも

事前に私の意見は

申し上げました!


あなた方の考えは?

私に同意しますか?

どうですか?」


「私は、葵巫女様に

全幅の信頼を置いております!

巫女様のご意向にお従い致します!

私も王子という立場を捨て

入居しますので

どのような事も

真剣に取り組むつもりです!

特別扱いは必要ありません!」


「私もです!

葵巫女様のように

自立した女性になれるように

努力したいです!」


「ありがとう!

クリス王子にエルサ王女!」


「アダム皇帝!

シェアハウス内のルールは

私に一任して頂けますね!


ただあなた方の立場もありますので

警備だけは、宜しくお願い致します!」


「葵巫女様が

そこまでおっしゃるなら

シェアハウス内は

世話人は最低限にするつもりですが・・・


先の人質事件の例もあり

首謀者であるマフィアボスも

捕まっておりません!

それに「赤い星」組織は脅威であり

いつ彼らが仕掛けてくるか分かりません!


それ故警備は

24時間365日

厳重な警備体制をとらせて頂きます!」


「お願いします!!」


「葵巫女様は

僕達がお守りします!

だから安心してください!」


ラックが高々と宣言した!

するとその場の雰囲気が一変し

全ての恐れを吹き飛ばした!

ラックの勇者としての資質が

着実に成長しており

勇者覇気を身に付け始めていたのである!


さらに第二使徒アブラハが立ち上がり

起源の存在:神に祈りの宣言をした!


◇◆


「起源の存在!!

全知全能なる神を崇めよ!

そうすれば全ての『負の未来』は

打破されていくであろう!!


神が我らと共におり

これからも希望の大きな光が

我らを照らし続けて

下さいますように!!」



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