第86話 再びカフェへ

「ベアトリス

お待たせしました!

ラック達とマスターの店に戻りましょう!

もう一つの目的である

ショッピングに出かけなくては!」


「葵巫女様 今から戻られるのですか?

もう夕刻ですよ!

それに円形球宴場に8000人も集めて

大集会をした所ではありませんか!

お疲れではないですか?


それにアダム皇帝や

王都議会の貴族達に対して熱弁を振るわれ・・・

私はあの場にいただけで

体が硬直して、震えが止まりませんでした・・・」


「私も同じです!

とても緊張しました!

でも・・・市街地で苦しむ都民達を

このまま放ってはおけません・・・

今回良い方向に話が進みそうなので

明日のアダム皇帝の告知が楽しみです!」


「そうですね!

本当に良かったです!」

(ベアトリスは深く感激しているようであった)


「さぁ!

マスターの店へ

急ぎましょう!!

ラック達は一足先に向かったようです!」


■□■◆◇


「葵巫女様の

演説すごかったね!

まだ震えが止まらないよ・・


本当にそうだね・・

それにとても気遣いの方ですね・・

私達を友人と思ってくださり

カフェで軽食をとった後ショッピングに

行く予定だった事を忘れておられない・・

私・・感動して胸が熱いわ・・」

デルは涙ぐんでいた


ラック達が話込んでいると

店の入口が騒がしくなっていた


「ここが市街地で

有名なガンブリヌスカフェ?

思っていたより貧相な店ね!」

店に入ってきたのは

クリス王子とエルサ王女だった!」


「マスターはいるか!

クリス王子とエルサ王女がお越しだ!

VIPルームにご案内せよ!」

執事ダンテがそう叫ぶと

すぐにマスターが駆け寄り、挨拶をした


「クリス王子様、エルサ王女様

ようこそお越しくださいました!

マスターのボッターと申します!

実は、あいにくVIPルームは

満席となっておりまして

他のお席ならすぐにご用意できるのですが・・・」


「何だと!

皇太子であられる

クリス王子とエルサ王女より

他の客を優先させるとは

どういうつもりだ!」


「やめておけ!ダンテ

私はどこの席でも良いのだ!

それにエルサ!

王族であっても特別扱いはよくない!

いつもお父上が、身を低くして生きよ!

とおっしゃっているだろう?

だからあまり横柄な態度を

とってはいけない!いいね!」


「はい!

お兄様」


「マスター

迷惑をかけるね!

私たちはどこの席でも良いので

案内を頼めるか?」


「かしこまりました!」


クリス王子は父アダム皇帝に似て

温厚であり、紳士的な性格をしているが

妹エルサは、身勝手で独占欲が強く

兄のクリスに対して

いつも我がまま言いたい放題であった

しかし根は悪いわけではない


(それから30分程経過した時)


突然事件が起きた!!

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