第41話 巫女の祈り

「さぁ!いよいよ

リムラ村復興の為の 活動が始まるのだな?」


「ああ!

以前は 交流が深くあった村だが

例の恐ろしい事件が多々起きた事で 

俺たちは 全く近づかなくなったからな・・・


しかし今思い出しても・・震えが止まらない・・


でも廃村化に巻き込まれた 彼らは被害者なのだ!

我々は 力を貸すべき時に 見放して

彼らは どれだけ苦しい生活を強いられてきた事か・・


俺たちは もっと助けの手を

差し伸べるべきだったのだ!

今でも 後悔をしている。。


その事を気付かせてくれた

リムラ村の少女 名前は何だったかな?」


「葵ちゃん だったかな?」


「そうだ!

あの子がサラさんの店で 働くようになって

俺たちは どれだか元気を貰った事か!

しかし あの子は 凄い子だよな!」


「サラさんと同じ 妖精族の守護者だと聞いたけど

本当不思議な子だ!

あの子と触れ合うようになって


リムラ村の応援を頼まれてから

俺たちの心の中の 村への恐怖は消え去って

『協力したい!』という強い気持ちが湧いてきたのだから!

凄い心の変化だよ!

お前も そうだろ?」


「ああ!勿論だ!

あの子の為なら 何だって協力するつもりだよ!

ここに集まった 100人は 葵ちゃんという存在に惹かれて

集まったよなものだからな!

ハハハハハハ!!」


「俺たちと リムラ村の村人達との

冷めてしまった関係性を回復するのは!

今からでも 遅くはない!

精一杯 力を尽くそうぜ!!」


「そうだな!!」


「今回は どのような

スケジュールになっているんだ?」


「確か・・・今から手分けして

リムラ村の全ての民家を 訪問し

家屋の修繕と 食料と薬剤の提供をし


村の中央の広場に 村人を全員集めて

彼らと親交を深める 晩餐会を開くと聞いているが

村長の挨拶はまだなのか?」


「さっきガデム村のガンメル村長と

ルスタ学園長と村の世話人のヨーデルさんと

サラさん夫婦が 集まっているのは 見えたが・・


葵ちゃんを囲って 

何か真剣に話こんでいるようだが・・


「あっ!

こっちへ来たぞ!!」


□◆□◇◆


「みなさん こんにちは!

私は 葵と申します!

今日は 私の故郷リムラ村の為に

こんなに多くの友人達 村人の方々が集まってくださり

心から 感謝しています!

ありがとうございます!」

(葵は 深々と頭を下げた)


「今からリムラ村復興計画の第一弾が始まりますが

どうか 皆さんの力を貸してください!


本当は村長さんが 開会の挨拶をする予定でしたが

私が リムラ村を代表して

皆さんの為に お祈りをしたいのです!


『祈りは とても重要です!』


なぜなら リムラ村は廃村化した原因は

悪根の術を用い 人々の心を洗脳し

悪に心が向くように 仕向け

互いに争わせ 不信感を抱かせ

人々の心から 大切な人を思いやる心

「愛情」を奪い去ってしまったからです!


だから・・・彼らに

どれだけ 親切にしても

優しい言葉をかけても 恐らく 響かないでしょう・・


もしかしたら 私達を歓迎せず

私達を拒む可能性は 多大にあります!


でも私達が 起源の存在;神に対して

心を一つにして 祈るならば

彼らの 心の闇を 悪根の術を必ず解く事ができると!

私は 信じています!


その為に 神が伝説の神具『琴笛』を

私達に授けて下さいました!


この神具『琴笛』は

妖精族の守護者が用いる事によって

彼らの 閉ざされた魂の扉を

完全に開放する事ができるでしょう!


さぁ!共に祈りましょう!


(葵が ワールドの世界で与えられた

神の言葉を 人々に伝えると

神の霊が 人々の魂に触れ 

恐れは消え去り 皆の心が一つとなった!)


「さぁ!

リムラ村へ出発しましょう!!!」


「おおおおおお!!!!」

人々は 葵の祈りによって 

皆が勇士のようになった!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る