第28話 上級守護者ナミ

「預言者アブラハ様!

緊急事態です!


アンヌ・マリー家の配下

ジキルに葵巫女様の存在を

知られたようです!!」

妖精族の上級守護者ナミが報告をした!


「何だと!

それは!一大事ではないか!」


「葵様はご無事か?」


「ガデム元軍団長と

妖精族の2人の守護者が

葵様をお守りしているから

大丈夫かと思われます!」


「いや・・発見される事は

時間の問題であったのだ・・・


肝心な事は 

葵様の巫女化である!


葵様は今年で

確か・・13歳であったな?」


「左様です!

もう目覚められても 

良い頃だと思います!」


「そうだな!

この13年間

我らリエラ民族にとって

とても長い年月であった・・・


聖母ソルナ様が リムラ村に訪れ

葵様が生誕されてから 

この日が来る事を 

どれ程 待ち望んでいた事か!


ついに!ついにだ!

救世主なる巫女様が

目覚めようとしておられる!!


これまで我らは

葵様の存在を 見守る事しかできず

健やかなる成長を 

祈り続ける事しかできなかった。。


それに1年前 

ジキル達によって

リムラ村が攻撃され

廃村化し 人々が村を去り


巫女様の父ダンが 

悪根の術に支配され

暴挙化し・・

葵様の身に危険が及んだ時は

どうなる事かと思ったが。。


起源の孫愛;神が

葵様をお守りくださり 

巫女になる為の 必要な試練として

あえて通らされた道であったと!

今では 理解する事ができる!


それに起源の存在;神が 

わたしの前に現れ

お言葉を 与えてくださったのだ!


...............


我らは神のご計画を 

ただ信じる事に徹した!


我らは どれだけ葵様を

お救いしたかった事か?


しかし葵様をお助けするのは

将来葵巫女様の片腕となる勇者のみと

定められている!


つまりヨーデルの息子ラックこそ

伝説の勇者となるべく 

選ばれた存在であったのだ!


まさか・・あのラックが勇者とは

誰もが 予想をしていなかった


13年前に 借金苦で苦しむ

父ヨーデルを助けなければ・・

息子であるラックが 

葵巫女様と出会う事は

なかったであろう!


起源の存在;神の

世紀末のこの世界を救う為の

壮大なご計画の内に 

我らは遣わされている!

今なら神の御計画を 理解できる!


彼らは その事に気付いているのか?」


「恐らく 気付き始めているでしょう!

サラの店で 葵様の巫女としての力が

目覚めはじめているようであります!」


「どのような力だ?」


「悪根の魔術の

無効化能力です!」


「無効化能力だと?

それは 初代巫女様が

神より授かりし 

古の上級秘術ではないか?」


「悪根の術者達が

全く歯がたたなかったようです!」


「そうか!

それは凄い事ではないか!


これから

葵巫女様を中心に

世界は動き出すであろう!! 


巫女様が 目覚められたのなら

神の導きのままに 

全てが万事に進められていくだろう!


我らが 巫女様の道を妨げる事があっては

決してならない!


ただリエラ民族の奴隷解放の為に!

準備が必要である!


ナミよ!

急ぎ ギルデロイ王都に向かえ!

そこで巫女様の為の準備を進めるのだ!」


「ハハ!!」


妖精族の上級守護者ナミは

配下の者達を連れ

アーサー国と同盟を結ぶ

ギルデロイ王都に潜入し 


ナミ商会を設立した



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