第6話 ラックの決意

「葵ちゃん!葵ちゃん!!!!」


ラックははじめて葵と出会ったその日から

夢の中で 何度も葵とのショッキングな

出会いの情景が繰り返され

忘れられなかった・・・

そして何度も葵の名を叫び続けるのであった!


そして過去に夢に出てきた 

少女の正体が、葵であったのでは?と

確信に近い思いになっていた・・

しかし葵はラックとは初対面であり


自分の事は、知らない様子だったし

彼女自身父との複雑な関係性により

心がひどく傷ついており 

自分に構う余裕などなく・・


今にも壊れそうなガラス細工のような

危うさを 感じずにはおれなかった・・・


「自分に出来る事はないだろうか・・」

ラックは、葵と出会った日から

父ダンから 彼女を救い出す方法がないか?

一日中考え続け

頭が破裂しそうであった


そしてラックにとって

葵という少女の存在が

どんどん大きくなるのを感じた


「彼女は一体どういう子なのだろうか・・

父ヨーデルは 以前からダン親子を特別に

関わりを持とうとしていた・・何故だろう?


「今度父から 詳しく話を聞いてみよう・・

父とダン親子の出会うきっかけについて・・・」


ラックは 自分の手で

彼女を救いたいと、感じるようになり

今度リムラ村に 行くチャンスがあれば

どのように彼女を救い出したら良いか・・・


頭の中で何度も何度も

繰り返し 繰り返し考え続けていた


そんな時

ラックは 思った


自分は、人の為にこんなに考え

行動するタイプの人間だったろうか・・・


今まで ごく平凡な家庭に生まれ

両親の期待に答えられるように

反抗する事なく 優等生まで行かなくても

親に迷惑をかけない生き方をしたい!と

ずっと考え続けてきた


人の道に反する生き方はしたくない!

不思議と 生まれながら

人一倍正義感だけは、強かったと思うが・・


実際 人の為に

何か行動を起こすことは 

ラックにはなかかった・・・


そして自分が傷つかないように

目立たず 静かに 

平凡に 人に嫌われないように

生きていけたら良い・・と

そこまで自分の生き方にバリアーをかけていたように思う


しかし葵と出会い

ラックの人生観は 

大きく変わったように思う!


はじめて人の為み生きよう!

と決意ができたのだ!


「葵ちゃんの為なら

僕は、どんな事でもできる!!


早く彼女に会いたい!

そして彼女から 

笑顔を引き出すんだ!!」


ラックは堅く決意するのであった

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