リカルド・・・・・・ 気持ちのいい男!
作者からの返信
リヴァイアサンこそが世界最高の飛行機だと信じて疑わず、サラマンドラとユーリを一方的に敵視してきたリカルドですが、ここに至って自分が間違っていたことに気づきました。技術者としての視野の狭さをテオに、飛行機乗りとしての未熟さをユーリに突きつけられたことで、これまで彼を支えていた(そして自分自身を縛っていた)価値観は跡形もなく崩れ去ってしまいました。それでも反発したり癇癪を起こすこともなく、潔く敗北を受け入れたのは彼の根っこが素直で善良だからなんですね。
サラマンドラにむかって呟いた「いい飛行機だ」という言葉は、彼にとって最大級の賛辞であると同時に、自分自身にかかっていた呪いを解く意味合いもあったのだろうなあ……と思います。
テオにとってもリカルドにとっても学んだことは大きかったようですね。特にリカルド、ライバルを手放しで褒めることができるのは素晴らしいことです。
(テオを乗せてるのに無理しちゃうところが負け要員なのですよ……)
作者からの返信
航空機にかぎった話ではありませんが、技術者にとって自作を失敗作だったと認めるのはなかなか勇気の要ることなんですね。リカルドにとってリヴァイアサンは心の拠りどころのような存在だったのでなおさらつらかったのですが、それでも現実を受け止めたことで人間としても技術者としても一回り成長出来たのだろう……と思います。
彼はプライドが高く負けず嫌いな男ではあるのですが、根は素直で理知的な人物ということもあります。そのあたり自分の負けを認めなかったために大事なものを失ってしまった第一話のバイルシュタイン氏とは対照的ですね。