6話 前の席のバカップル

「ねぇ、優。水筒貸して?」

「ん?いいよ」

水筒を凛に渡すと、

「なーなー、川崎らってつきあってん?」

こいつは………えっと………。

「あ、そう、山口くん。うん、付き合ってる」

「おい、俺の名前覚えてなかったろ」

そう言って笑ってる。

うん、悪いやつじゃなさそうだ。

「へー、俺ら並みに幸運だなぁ」

「じゃあ、山口くんと岬さんも?」

「おう」

いや、見たらわかったわ。

これがいわゆる………

「バカップル………?」

「おい、川崎。声に出てるぞ」

「まじで?」

「うん、でてたよー?」

あぁ………………………。

「すまん」

「いいさ。事実っちゃぁ事実だからな」

やっぱりいい奴だった。

「ねーねー、なんの話をしてるのー?」

「下らん話しさ。凛は岬さんと話しとけ」

「ガールズトーク、ってやつ?」

「いいね!ねーねー、日向ヶ原さんと川崎くんの馴れ染めってー?」

「凛でいいよー?」

「じゃあ、由良でいいよー!」

微笑ましいなぁ。

「頬笑ましいな」

「うん。俺らも下の名前で呼び合うか」

「そうだな。じゃ、改めて、よろしく、優」

「よろしく、綾」


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「おーい、優どっか行こうぜー!」

「おう、いいぞ。凛も行く?」

「うん、行く」

「じゃあ私もー!」

早い。

「どこ行く?」

「おい、綾。決めてなかったのかよ」

「あ、じゃあカラオケー!」

すると岬が、

「あ、私カラオケ行ったことない」

「じゃあ、初めてだね!」

「うん!」

そう言った岬は、綾と腕を絡ませている。

うん、どれだけいい奴でもこいつらやっぱり、バカップルだ。

そんなこと考えていると、シャツを引かれた。

「凛、どうした?」

「由良と綾くん、腕絡ませてる」

「………したいのか?」

「うん………」

恥ずかしいらしい。

………仕方ない。

「ほら」

「………!優、大好き!」

うん、やっぱり凛、最高だ。

「ねぇ、綾っち。私らより、よっぽどあっちの方がバカップルだよねぇ………………………」

「言っちゃだめだ。あんなに幸せそうな顔してんだ」

「じゃあ、私らも?」

「うん」

あーーーーーーーーーーーー!聞こえない聞こえない!


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猫家桜です!

今日、日間ランキングラブコメで、25位になりました!

全て、読んでくれるみなさんのおかげです!

ありがとうございます!

「ねぇ、☆と♡、コメントくれたら嬉しいなぁ………?」

ではまた次回!

See you again!



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