8話:Assault (襲撃)
詩音の声に反応したかのように中へと大量の
僕の頭が一瞬真っ白になった。
何故こんなことになっているのか頭が追いついていないのだ。
しかしそんな僕にはつゆ知らずといったように詩音は大量の
「“神の炎”! 」
詩音が詠唱すると大量の
すると大量の
「な!なんなの!こ、これは! 」
その声に反応するかのように大量の
まさか体が大量の
これはまずい――
僕がそう思った
「“栄光の風”! 」
彼女の詠唱によって突風が女性に襲いかかり、再び大量の
何故詩音も癒月も変身せずに技を唱えられるのだろうか。
4大天使はミカエル・ラファエル・ガブリエル・ウリエルというのは知っている。それに対応するのは鉄秤・癒月・水羽・詩音なはずだ。
もしかしたら4大天使に選ばれたことで何かしらのアドバンテージがあるのかもしれない。
「くっ……風に炎に……。」
女性は再び姿を現すと詩音と癒月を睨んだ。女性をはっきりと見てみるとどうやら
僕は再び天魔を見た時のような感覚が襲いかかる。
確か
しかし天魔と出会った状況に比べて遥かに今の方がマシだが、予想外なことは起きて不利になるとは言いきれないのだ。
「いきます! 」
突然水羽はにこりと笑って女性の方に矢を放った。彼女の少し
すると女性は大量の
「なっ……!? 」
僕はその光景に思わず立ち
残りは暴食と色欲――
そう考えると僕は彼女が何の悪魔の武器を手に入れたのかわかった。
しかしまだ確実な証拠が来るまで待とうかという考えがあったのも嘘ではない。
「ふふっ、こんな
その瞬間、突然水羽に
僕はそれを察知すると彼女の前に出て“ラミエル”で
「うぐっ! 」
しかしそんな思いが通ったのか分からないが蔓のようなものによって胴に傷を受けたが、なんとか撤退させることには成功する。
僕自身かなり無茶な行動をしたとは思っている。しかし彼女の遠距離攻撃ではあの謎のものを排除出来ないのは目に見えていた。
「雷電さん……わたし、初めてあなたに……。」
僕は水羽の方を振り向くと彼女は感激したような声を出していた。
彼女を守ってやると何度も言っていたが
「あぁ、借りを返しただけだ。水羽さんに怪我がなくてよかった。」
僕はぽつりと呟くと彼女はにこりと笑う。
彼女の笑顔はとても可愛らしいなと思っていたが、すぐさま癒月の声で吹き飛んでしまった。
「水羽! 幻夢! 2人ともそんなこと言ってる場合!? そんなことはあの女性を倒してから言って! 」
彼女はそう言いながら大剣を振り下ろしたが、彼女は即座に大量の
おそらく彼女には物理攻撃を
そうなればやることはひとつしかない。
「朝火さん!水羽さん!雅楽さん!技で戦わないとダメですよ! 」
僕は叫んで彼女達に情報を伝える。僕は変身をしなければ技は使えないので変身をしたいのだが、変身をするタイミングが見当たらずにただ時間を
「わかったわ。あと……“癒す者”。」
彼女の詠唱によって先程の攻撃を受けて出血していた僕の胴がみるみると癒えてくる。
そして完全に治癒した時に癒月はぽつりと呟いた。
「あなたを癒すだけでこれを唱えた訳じゃないですからね。死なれたら困るだけだから。
“栄光の風”。」
彼女はそういった後に真顔になって女性に風の魔法を唱える。彼女が少し好戦的になったのも気のせいだろうか。まさにその姿は“ラファエル”を感じさせる。
そして疲弊したのか突然女性は
「ふっ、キミは“アークゼノ”なんだろ?名前はなんて言うんだ。」
詩音はそう言うと大剣を女性に向ける。すると突然女性は笑い始めた。何がおかしいのかは全く分からないがその笑い声に僕は凍りつきそうになる。
これから何がまずいことが起きる――
僕の理論ではなく直感がそう告げていた。
「あたしの名前は
そう言うと女性は大量の
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