第2話「おとどちゃん異世界降臨!」

「始めまして。わたくしは音楽の女神フォーウと申しますわ。下条 春(しもじょう はる)さん。」


「なんでおれの名前を!おれ達はトラックに惹かれてどうなったんだ?」


「結論から言いましょう。あなたはパチンコ屋の前の通りの道に飛び出してトラックに惹かれて死にましたの。即死です。ここは言うなれば死後の世界。あなたは次の世界に生まれなければならないのです。魔王を退治するために」


「魔王・・・・退治・・・・はあああああああああ?ちょっとまて2日前に化け猫が目の前に現れたと思ったら今度は異世界に転生いいいいいいいい。はああああああああちょっと盛りすぎでしょう神様ああああああああ。」


「お気持ちはお察ししますわ。でもこれがあなたの運命なのです。では異世界に転生するにあたりこちらの中からなにか特典能力かアイテムをご選びください。」


「おとど!ほんとうにこの人は女神なのか!!お前ならわかるんじゃ・・・・」


おとどはこの部屋からひとりだけ御札のようなものを張り扉のようなものを作り今にも逃げようとしていた。


「逃げすかぼけえええええええええ」

おれはとっさにおとどの腰を掴む

「はなすにゃああああああああああ。わらわは現代の東京に戻れるにゃあああ戻るにゃああああああ」

「お前のせいでこっちはトラックにはねられて死んだんだぞぼけえええええええ」


「ハルはどのみちIT奴隷の時点で職場で過労死して孤独に異世界転生だったにゃああああああきらめろにゃあああ年貢の納め時にゃああああ」


「そんなこというんだあああお前はああああ。あああああもう怒ったぞおれはもう怒ったぞおおおおおおおお」


おれは女神様の方を向く。

「異世界の転生特典はこいつでえええええええええええこいつでお願いしますううううううこのクソ化け猫でええええええええ」


「ニャ!!ハルお前ふざけるニャぼけえええええええええ。王道ならそこの紅茶をずずってる女神でも特典にしろぼけえええええ」


「いやだねえええええ。もう怒ったもうゆるさんんんんnおれはお前を異世界に道連れにするううううう一緒に異世界で徳をつもうぜネコ神様あああああああああああ」


「やめろごらああああにゃあああああああああくらえおとどちゃんスラッシュうううう」


「ばあああかああああもう死んでるんだお前の爪なんて怖くないわあああああ」


おれはおとどに抱きついて叫ぶ

「女神様はやくうううううううううう」


女神フォーウ「・・・・・ではあなた達が魔王を倒す異世界の英雄たらんことを」


「やめろにゃああああああああああああああああああああ」


こうして俺 元IT奴隷 下条 春(享年26)は猫神命婦のおとどと一緒にい世界に転生した。


いたたた。


「くそぼけにゃああああよくも巻き込みやがったにゃああああ」

「うるせえええええええええもうあきらめろうううううう」


「始まりの町マシュロン」と看板には書いてある。


見ると城壁に囲まれた中世の町並みのような町がそこにあった。

「うおおおおおおおおおおお。すげえええええほんとに異世界だああああああ。」


「なにがそんなに楽しいニャこんなの千葉県のネズミーの超劣化版じゃないかニャ」


「いうなぼけ。ひとがせっかく異世界の町並みで感動してたのにいいい」

「なにがそんなに感動することがあるニャ。わらわなんて猫神たちとヨーロッパ旅行いったことあるニャ。あっちのほうが感動するニャ。ハルはいったことあるかニャ、ヨーロッパないのかニャ。ヨーロッパ。くやしいかニャヨーロッパ旅行」


「ヨーロッパうらやましいわぼけええええええこちとら海外全然いったことないわぼけええええいきなり海外飛ばして異世界じゃぼけええええ。」

「あだだだほっぺひっぱるにゃあああああああああ落ち着けはるうううう」


始まりの町マシュロンの中に入ってみる。

「へえ結構賑わってる町なんだな。」

「あの女神、フォーウとかいったかにゃ。あやつのいう通りならこの世界で魔王を退治せねばならんのにゃ。めんどくさいことになったニャ」

「そのためにはまず防具やと武器屋だな。それから冒険者ギルドで仲間をつのって」


「ハルお前やけにノリノリにゃ、キモいニャ」

「キモいっていうなぼけ猫!!おれの仕事はIT関係だっけどおもにゲーム関係の仕事だったんだよ。子供のころからこういうRPG系の冒険とかに憧れててって・・・・・あれいない!?」


「バリバリバリ」

下を向くとおとどはしゃがんでこの世界の昆虫を食べていた

「いるか。うまいぞ異世界ムシ」

「おいだからそういうのやめろってええええええ。」


「ハル、防具やと武器屋のまえにお前は肝心なことを忘れているにゃ」

「なんだよ」

「この世界のお金もってないニャ」

「あ!?」


おれは自分たちが文無しだということにようやく気づく。


「まず冒険者ギルドに行って相談してみるか」

「しかたないニャ」


俺達は町のひとに冒険者ギルドの場所を聞き冒険者ギルドに入る

そして冒険者初心者であることを受付の女性に相談する


「そうですかあ。ではまずこの水晶に手を当てて職業適性を」

「ボールにゃあああああ」

「おとどお前余計なことするなよおおおおお。」

「あ、あのいいですか?ごほん、まずこの水晶に手を当てて職業適性を測ってもらいます。そこから自分の冒険職を選択してください。」


「まずおれからお願いします」

「はいわかりました。」


おれは水晶に手をかざす。水晶が光だす。

「この輝きは」

「なんですか?おれの適性職業は!」

「ウイザードですね。」

「ウイザードですか!ってことは魔法がつかえるんですね!!」

「ええモンスターを倒してスキルポイントを貯めていただければ」


ほんとは剣士も捨て難いと思っていたが魔法が使えるウイザードも悪くない。

次はおとどの番だ

おととどがボールに手をかざす

すると変な色に光る。

「これは!!調教師テイマーです。あなたにはテイマーの才能があります!!」

「テイマーとはなんぞニャ?」

「テイマーとはモンスターを調教して仲間にすることがきる職業のことです。」

「・・・・・・・(調教これは面白そうな職業ニャ)」

「おとど、今へんなこと考えてなかったか?」

「かんがえてないニャ」


俺達二人は職業登録を済ませる

「しかし困ったなパーティーに入れてもらうにしても装備もないこんな冒険者じゃ相手されないだろうし、なにしろお金もない」


「なあハル。」

「どうした?」

「この世界はモンスターを倒して冒険者ギルドに申請すればある程度報酬をくれるよにゃ?」

「ああ正規クエストよりは値段は低くなるがモンスターを討伐するだけでも報酬は記録されてくれるらしい」


「ならモンスターを退治しにいくニャ」

「おれたち二人でか?危険じゃないのか」


「安心しろ、わしは猫神ぞ。任せるニャゆくニャ」

「お前がそこまでいうなら。」



「ぎゃああああああああああああ」

「うわあああああああああああああ」

「このぼけクソ化け猫ううううううなにが安心しろ、わしは猫神ぞ。任せるニャだああああああああ。」

「仕方ないにゃああああああああ。あのでっかいスライム物理攻撃無効なんて聞いてないにゃああああああ。おとどちゃんスラッシュきかないにゃああああおとどちゃんの猫火も効かないにゃあああああああああ」


おれたちは巨大スライムに追いかけられてた。


「こうなったらクソ猫お前がおとりになれえええええええええええ。」

「このクソIT奴隷お前がおとりなれにゃああああああああああああ。」


「ぎゃあああああああああ&にゃああああああああああああ」


もう巨大スライムに潰されると思ったその時


「グランドスラッシュ!!」


真っ二つに割れて消滅するスライム。


「まったく、スライムがなにかを追いかけていると思ってきてみれば君たち大丈夫だったかね」


目の前に現れたのは銀髪の女騎士だった。


「命を助けて頂いてありがとうございました!お名前は!」


「わたしはガブリエル。ガブリエルクラウディウス。冒険者であり職業はパラディンだ。」


「スライムに追われて一時はどうなることかと」

「見たところ初心者冒険者か!君はたちは!!。馬鹿者!!初心者が装備もなしでちゃんとしたパーティーも組まずに巨大スライムに挑むなんてなにを考えているのだ!」


「はあすみません。」

「すみませんではない!!わたしがきていなければいまごろスライムの下敷きだぞ!!まったく君達のようなものがあとをたたぬからこうやって見回りを騎士としてだな・・・・・・」


うわこの女騎士説教くせえ。そうハルが思った瞬間


「うぎゃ!!」


女騎士ガブリエルは変な声を上げる


「うーあーうーうーあー」


女騎士ガブリエルはゾンビのような声をあげだす。口はヨダレをたらし目に光がない。


「大丈夫ですかガブリエルさん!!ガブリエルさん!!」

「安心するニャ。テイムという魔法スキルをこの女剣士に使ってみただけにゃ。」


「は!?」


「だからテイム使ってこの女を操ったニャ。これでもうわらわのいいなりニャ」


「はあああああ!?まてテイムってモンスターを使役する魔法だろう?なんで人間使役できてんだあああああっていうかなんでお前魔法スキル使えてるんだあああああ。おれたちまだモンスター一匹も倒してないからスキルポイントゼロでスキルなんて習得できないだろうううう?」


「さっきここの草原にくる途中でつまみ食いしてた昆虫共がモンスターだったらしいニャ。だからわらわはスキルポイントたまっていたのニャ。だからそのスキルポイントでテイム覚えたニャ。そんでモンスター使役してもつまらないからわらわの猫神神通力でテイムの構造いじって人間操れるように改造したニャ。」


「テイムを改造ってそれ不正改造じゃねえかあああいいのかよおおお」

「ダメなら天界からあのなんちゃらいう女神怒ってすっとんでくるだろうニャ。来ないんだからセーフニャ。」


「いやだからって人間操るって!!」

「かたいこと気にするニャ。」


「どうするんだガブリエルさんずっとうーあーうーあー言ってるぞ!!」

「考えがあるニャ」

「考え?」


「おいガブリエルニャ。」

「うー?」

「剣と防具と馬と盾と有り金ここに置くニャそしてあっちの森に行くにゃ」


女騎士ガブリエルは防具と剣と馬と有り金を置いて森の方へ歩きだす


「うし。完全犯罪ニャ」

「おいいいいいいクソねこうううううううう!!」


「ガブリエルさんがああああ待ってえええええ」


「安心するニャ。わらわのテイムは五分で切れるニャ。それにみたところあのガブリエルという冒険者は凄い高レベルにゃ。身ぐるみ剥がされてもこのへんのモンスターにはまけないニャ。それより問題があるニャ」


「問題?(いやな予感がする)」

「わらわの神通力改造テイムはかけた相手に全部記憶が残ってるニャ。つまりあと四分でぶちぎれてガブリエルがここに戻ってくるニャ。」


「・・・・・・・・・・・おとど。」

「あいニャ」

おとどはすでにガブリエルの装備を全身にまとって馬にのっている

そしておれも馬に飛び乗る

「始まりの町マシュロンまで逃げるんぞおおおおおおお」

「すたこらさっさにゃあああああ」


ひひーん(馬の鳴き声)








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