おとどっとこむ
壁観禅(かべみてぜん)
第1話「おとどちゃん日本降臨!!」
ここは天界。猫の命婦の女神様であるおとどちゃんはいつものように下僕のおきなまろという犬の従者をいじめておりました。
お嬢様おやめください!!わたしの頭の上に爆竹を乗せて火をつけようとしないでください!!
いやにゃ。楽しいにや。火をつけるにゃ
ぎゃああああああああ
バチバチバチバチ
次はメントスコーラ行くにゃ
おやめください!!
その傍若無人ぶりを見かねた天の偉い女神様はおっしゃいました。
「おとど。お前は生前から帝様に甘やかされついには天界でも改心しませんでした。ゆえに地上で良いことして徳をつんできなさい。さすれば天界に戻れるでしょう。」
「え?冗談ですよニャ。おとどちゃんを地上に落としませんよニャ?ニャ?」
「いってらっしゃい♡」
「ああああああああにゃああああああああああクソババアあああああにゃああああ」
時は現代。東京。
おれの名前は下条 春(しもじょう はる)26歳
都内のIT企業で働いている。今日もフラフラでアパートに帰る。
はあ今日もつかれたな。とおれはベットに倒れこむ。
するとさっきまで座っていた座椅子のあたりが突然光だす。
なんだなんだなんだああああああああ。
光ととも現れたのは和風の高そうな着物を着てケツを丸出しにして倒れこんで突如現れた黒髪猫耳尻尾の女性だった。
お互い目をがあう
「ぎゃあああああああああにゃああああああ」
「ぎゃああああああああああおわああああああ」
「お前誰ニャぼけええええええええ」
「こっちのセリフじゃぼけえええええ」
これがおれ「下条 春(しもじょう はる)」と「おとど」の最初の出会いだった。
「突然光の中から現れて、ななんだお前わあああああああ」
「も、もしかしここは地上かニャ?」
「ここはおれの部屋だよ!!なんだお前は!」
「おとどちゃんニャ!!」
「だから誰だよ!!」
「お前こそ誰ニャ偉そうに!!」
「おれは下条 春、ここの部屋の住人だ。お前はなんだ突然光ったと思ったら現れて!!妖怪か!!おばけだな!!ここのアパートどうりで家賃やすかったわけだ。大家めえええ。」
「バカモノわらわは高貴なる命婦!!命婦のおとど様ニャ。ヤマトが誇るプリティい猫神にゃあああああああ妖怪と一緒にするでないいいいい」
「猫神いい!?」
「ということでしばらくご厄介になるニャ」
「いやまてまてまてなんでそうなるんだよおおおお」
「天界から落とされていくとこないからニャ」
「えお前えってなんか天界で罪おかして堕天したの?」
「堕天ゆうなにゃぼけえええええ下天といえ下天とおおおおおお罪なんぞおかしとらんわあああ。ちょっと従者にいたずらがすぎただけにゃ」
ジー
「ほんとニャ!!反省するまでしばらく天界もどれないニャ!!だからご厄介なるニャ」
「えやだ。狭くなるし」
「おまええええええ。こんなか弱い命婦を夜中に追い出す気かぼけにゃあああああああ」
「ああああああひっかくなひっかくなあああああ爪たてるなあああああ。わかったからあああああ」
おれはこうして爪の恐怖に負けてこのクソ妖怪とくらすことになる。
「おとど。おれは仕事だから夜遅くなる。ここにお金置いとくからこれで昼はなんか近くで買って食べてくれ。」
「え。これだけニャ。しけとるニャ。おぬし。さすがIT奴隷。」
「おまえ居候なのになにさまなんだこのクソ妖怪いいいいい」
「あだあああ。高貴なほっぺ引っ張るニャ冗談ニャ冗談ニャあああああ。」
「じゃあおれもう出勤するから。おとなしくしとけよ!!」
バタン
「・・・・ハルという男。現代の洋服ももってない、猫耳、尻尾のオナゴをコンビニで買い物さようとかあやつああみえて抜けてて頭の周り遅そうじゃのおお。これはもて遊べる暇つぶしの逸材の匂いにゃ。」
おとどちゃんは全然反省していなかった。
おれは勤め先からフラフラになって帰宅する。アパートの扉を開けると
「帰ったかニャ バリボリバリボリ」
そこにはロング黒髪の猫耳猫尻尾の女がゴキブリを食っておれの座椅子に座っていた
「ぎゃああああああああ。お前なにくってんだああああ。」
「なにって風呂場にいたゴキブリニャ。欲しいかニャ」
おとどはゴキブリの足をおれに差し出す
「いらんわぼけえええええええ。」
そしておれはあることに気づく
おとどの服が高貴そうな着物から現代の普通の女性が着る服になっている
今日昼飯用に渡したお金では買えないはずである。
「おとど、お前のその洋服、お前の妖術かなんかで出したのか?」
「いやハルのクレジットカードで買ったニャ」
「・・・・・・・」
おれはサイフを確認する。
クレジットカードが入ってない。
おとどがクレジットカードを指で挟んでこっちに見せてきた。
「・・・・・・・・・」
「なんでお前がおれのクレジットカードもってるんだあああああああ。ってかなんで使えてるんだあああああ。」
「ハルが寝てる時にお前の指でスマホのロック解除してスマホの中にクラウドメモ保存してたお前のクレジットの暗証番号ゲットしたニャ。」
「お前それ泥棒じゃねえかあああああああ。あって初日の夜からクレジットカード盗みにくる猫神様がどこにいるんだよおおおお」
「ここにおりまする ニャ☆」
「ニャ☆じゃねええよ。ニャじゃああああああああ。」
「しかたないニャ。ほれ今日は勝ったから洋服代の一万円代やるニャ。おつりはとっとけニャ。命婦のわらわは気前がイイニャ」
こいつには昼食代の千円しか渡してない。なのにおこいつは一万円をもってる?・・・・・・ん・・・・・今日は勝った・・・・・・ん?
「おとど、お前・・・・このお金・・・・どうしたんだ?」
「昨日の夜お前のサイフからクレジットカードを抜き取ったついでに一万円を拝借して、その1万円でパチンコ屋行って勝って3万になったニャ。だからきがねなく受け取るが良いニャくるしゅうない。」
「なにお前人の財布からクレジットカードばかりか一万円抜き取って人の金でパンチコ屋いってんだああああ。っていうかおれのサイフの一万円が戻ってきただけじゃねえかあああ。お前の洋服代分も払えぼけえええええ。」
「あっバレたニャ」
「なにがあっバレたニャだあああああ。ひとが汗水垂らして働いてるってのにいいいい」
「しかたないニャ。ネコはタマ遊びが大好きなサガゆえにニャ。猫神がパチンコ屋に集うのは宿命なのじゃ。」
「そんなパチンコ限定の宿命あってたまるかああああ。それに勝ったからよかったけど負けたらおれの一万円なくなってたんだぞおおお。この一万円稼ぐのそれだけおれが汗水垂らして働いてると思ってるううううう」
「それは安心しろニャ、おとどちゃんの神通力である程度当たり台のめぼしがつくニャ。お前も次の休日は朝から並ぶかニャ?」
「ああそうか、当たり台がわかるなら安心だな、それならおれも休日は、って当たり台ばかり座ってたら確実にヤバイだろうがああああああ。」
「だいじょうぶニャ。おとどちゃんの神通力はゴトじゃないからセーフニャ」
「ゴトってなんだよゴトってええええええ」
「なんだおぬしは現代人のくせにパチ用語も知らぬのかニャ?」
「お前天界から落ちてきたくせになんでパチ用語。知ってるんだよおおお。さてはパチンコの妖怪かあああああ」
「違うわぼけえええええ。天界にいる頃からちょくちょく地上には黙って人間のフリして来てたニャ。パチをしに。」
「お前どんだけパチンコ大好きなんだよおおおおおお。」
「動く玉を愛するすべての猫神の宿命ニャ。」
「おとどお前人間界にちょくちょく来てたなら戻れないのかよ天界に。」
「ムリニャ。強大な力にはばまれてるニャ。偉い女神のクソババアのしわざニャ。そうそう。それとハル。お前のスマホのスケジュールアプリ見て知っておるのじゃがおぬしは明日は休みよな?」
「おまえなにひとのスケジュールまで!!まあそうだがそれがどうした?」
「明日はデートするニャ」
え!デート。おれはおとどの口からでた言葉に驚いた。
彼女いない歴=年齢のおれには永遠に縁のない言葉だと思っていた。よく見るとおとどは黒髪に長い髪でスタイルはよく可愛い。
「デ、デートか。まあしかたない。今度の休日はつきあってや、やるか!」
「(こいつちょろいニャ)」
翌日の休日。おれは電気屋でおとどにスマホの契約をさせられていた。
「お前デートってだましたなあああああああ。おとどおおおおおおお」
「おっ回線開通したニャ。ぴぴぴぴぴ。」
りりりりりりりりりん
「おれのスマホにかけて鳴らすなあああああああああああ。」
「お腹すいたニャ、ハル。ファミレスいこうニャ」
ファミレスの席に座る二人。
「っったく。」
「いいかおとど。根性負けしてスマホは買ってやったけど絶対に課金はするなよ!」」
「・・・・・・・・ええええええええええええ」
「ええええええじゃねえよおおお。課金したいならバイトでもなんでもして自分で稼げええええ」
「じゃあ我慢するニャ。しかたないニャ。」
「んで天界に帰るアテはねえのかよおとど。」
「良いことして徳をつんだら帰れるらしいニャ。てっとりばやく徳をつめるなにか良い方法ないかニャ」
「・・・・・徳か。お坊さんになって出家でもしたら」
「そうじゃのお。アタマ丸めてってアホか貴様あああああああ」
「じゃあどうするんだよ。」
「ちまちま人助けするしかないじゃろうのう。おうそうじゃハル困ってることはないかニャ。わわらが解決してやるぞ」
「猫の妖怪にスマホ買わされてレストランの食事もたかられていままさに困ってます。どうにかしてください。」
「・・・・・・・ムリニャ」
「ムリニャじゃねえええよ!!」
二人は食事をおえてレストランを出る
たっくこうして黙ってれば猫耳と尻尾と尻尾が生えてるだけの普通の女の子にしか見えないのに。ちなみにこの猫耳と尻尾は神通力とやらでごまかせるらしい。
「ハルハル!」
「どうした」
「パチ屋ニャ!!」
「いかねえよ!」
「ちょっとだけニャ。お財布かしてにゃああああ。3千円だけでいいにゃあああ。」
「バカ、ショルダーをひっぱるなああああ。」
あつ!! おれのサイフが道路に転がる
「ゲットにゃあああああ」
おとどが道路に転がったサイフに飛びつく
おれも負けじとサイフにダイブする。それがすべての間違いの始まりっだ。
その瞬間、猛スピードできたトラックがおれとおとどを跳ね飛ばした。
グシャリ、ドーン!!
「きゃあああああああああああ」
「カップルがはねられたぞおおおおおおおおおおおおおお」
ん?ここは?みたこともないようなだだっ広い部屋におとどとおれは飛ばされていた
「いたたた。確か道路に転がったサイフの奪いをしてそれで、!! おい起きろおとど!おい!」
「ここはどこにゃ」
「なんだ無事か。俺達は確かトラックにはねられて。」
「まずいニャハル。」
「なにがまずいんだよおとど!ここは?」
「ここは
「
「つまりこの世とあの世の間ニャ」
「なんだって!!」
「じゃがおかしい。あやかし共が普段住んどる狭間より神気に満ちておるニャ」
「それは当然でございますわ。ここは異世界転生を司る女神が司る空間ですもの。」
「!?」
おとどとおれは振り向く。するとそこには椅子に座り紅茶を嗜む気品に満ちた女性が座っていた。
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