第3話 夕飯

 今日の夕飯は母が買ってきた牛丼チェーンの親子丼だった


誰にでも素材があればできてしまうこんな質素なものをいくらか多くお金を出して買うほど母は忙しいということを私は気の毒に思う、生涯の大切な時間を裂いてまでするほどの価値のある仕事などあるのか。


と、無神経ながら考えてしまった、しかし


家は比較的裕福だ、そのすべてはこの再婚相手の男と母の労働の富である


少なくとも自由に生かしてもらっている私は感謝して哀れみなど感じてはいけない


人生は厖大なのに生涯は短い、自分は時間を大切にしていきたい

人生の選択肢すべてを体験することはできないから



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