第19話 「オサム、いきまーす」
「キャーーッ!!」
悲鳴をあげたのは俺だ
女性陣はというと、ニヤニヤしてるのが1人。うっとりしてるのが1人。鼻血を出してる変態メイドが1人と、顔を手で覆うも指の隙間からガン見している童顔の高校生モドキが1人…
「勃ってますね」
「勃ってるねー」
「沙織様、風子様。…抜きようが足りないのではないでしょうか?」
ちげーよ。そういうことじゃない
これが正常なの! ただ人よりちょっと気が早いだけ…とは思いたくないが
「おっきい…」
コラ19才!! おっきいじゃねーよ
「あのさあ…俺、凄く恥ずいんだけど?」
勃起状態をマジマジ見られ、感想まで言われるとは…。まあ、そういうプレイだと思え…ねーよ!
「ビンビンビン〜」 "ペチ"
ペチっとフーコがデコピンする
「お前らえー加減にせーよ?」
ついドスの効いた声が出てしまった
?!
「修様っ、すみません!」
「ごめんシュウ。ちょっと悪ノリしちゃった」
「とろーり濡れました!」
「修さんごめんなさい」
「みんな怖かったよね…こちらこそごめん」
『お前だけは違うけどなー』と、蜜葉の胸を抓る
「はぁぁんっ!マスターっ、凄くイイです」
「……」
仕置き場所を間違えたか?
「じゃ、みんなー頑張るよー」
「「はーい」」
「待て待て…ちょっとフーコ、咥えようとすなっ!」
危なっ。少しでも気を抜いたらとんでもない事になる
「なんで?」
「なぜそこで『なんで?』という台詞がでんの?」
「出さないと治療できないじゃん」
「みんなが見てるとこじゃなくても別にいいだろ?」
風呂場かトイレに行かせてくれ
「見るのも勉強だよ?」
「誰のだよっ!」
お前たちは、もー十分だろ?
「真凜ちゃんだよ…」
「あ、なるほど! って、なんで? いずれはいるかもしれんが、今じゃなくてもよくねーか」
そんなことは彼氏とやれよ。俺は先生でも男優でもないからな? …しかしフーコの言葉は語尾になるほど弱々しくなってたが、何かあんのか?
「今、いるの。真凜ちゃん…デリでバイトするんだから」
「デリ?! もしかして先輩ン所でか?」
「そー」
「でもなんで??」
人は見かけで判断してはいけない…というのは理解している。しかし…彼女は浪費家には見えないし、高級車や家を購入する雰囲気もない
「借金だよ。それも亡くなったご両親の」
「借金? こう言っちゃ悪いが、保険金とかあったんじゃないの?」
億単位の借金なら無理がある。が、生命保険に入ってればそれなりの額を手にするだろう
「保険に入ってなかったのか」
「入ってました。保険金も出たのですが…伯父に取られてしまって…」
「元々百万ちょっとの借金だったんだって。それが3年経って五百万。気付いたら両親の残した家までも…。ねえ、シュウ。私が真凜ちゃんを気にする理由…分かるよね」
ああ。お前と似てるな。だからフーコ、俺にもってきたのか
俺ならなんとか出来ると思って…
「借金は返済しなくていい。それとワキガを治して、デリの仕事をするのも中止だ。伯父の方は…蜜葉、探れ」
デリ業界で逸材に成れる真凜。先輩には悪いが泣いてもらうか
「畏まりましたマスター」
一礼する蜜葉。
……
…
え?動かないの?
なに、その期待する目! いや、報酬前払いとか意味わかんねーし
「修さん…ありがとうございます」
「ありがとねシュウ」
「ワキガも治そう」
「あ、ありがとうございます」
フーコと似ているからという訳ではないが、治してやりたいと思った。治せるなら俺が恥ずかしいぐらい…何ともなくはないが、我慢しよう
俺自身、親がいないのでこの手の話に弱いのかもな
「ちょっと待ってな」
ゴソゴソ荷物を漁りスマホを取り出す
「あ、正義。おま
『ボク、ドラえ
「死ぬ?」
『だって兄貴、俺の右手ドラちゃんだよ!』
…蜜葉に五本いかれたのね
「ま、そんなことよりお前、金融関係に詳しいだろ?」
『そんなことって、兄貴! 俺は兄貴と違って、指生えてこないの!』
当たり前だ。俺も生えてこねーよ
「どうなんだ?」
『そりゃ家の勉強でそれなりには。でも兄貴、突然どうした?』
「詳細は省く。今から言う金融屋をあたれ。…いや、調べる必要ないな、うん。
…潰せ!」
『?! あ、兄貴…もしかして怒ってらっしゃる?』
「…いんや、怒ってないぞ。だが、なるべく早くしろ。いいな?」
『分かりましたっ!正義、直ぐやります!』
…金融屋はこれでクリアだな
金貸し業だ。真っ白な経営は無理だと思う
グレーな所は理解できるし、ソレをどうこう言うつもりはないが…
だが真っ黒はダメだ。そんなゴミは処分する
「あとはワキガだけですね」
「そうだな沙織。だが俺的に1番ハードルが高いんだよこれが。」
「シュウ、まっかせなさい!」
椅子を後ろに持ってきたフーコがその上に立ち、履いている自分のスカートを俺に被せた
「真っ暗だから恥ずかしくない〜」
「そうだけども。フーコは恥ずかしくねーの?」
されてる俺より、してる本人の方が恥ずかしくねーか?
「シュウだよー? 恥ずかしくないよー」
「…いい香りがする」
「へ?! ……。」
そこで恥ずかしくなるだと? お前の感覚はどうなっとるんだ
「…ううう。さおりん、真凜ちゃんを早くぅ」
「これは風子様の意外な一面を拝見しましたね」
「はいはい。蜜葉、風ちゃんが困ってるから早くしましょう」
沙織と蜜葉がゴソゴソ動く気配がする
「えっと…。これでいいんですか?」
ん?真凜ちゃんに何させる気だコイツら?
「そうです。挟んじゃいましょう」
「えいっ!」
「?! おおうっ?!」
真凜の手が俺の尻を抱く。顔が腰あたりにあるよーな…
…それよりも何かに挟まれた!
凄え質感を感じ…待てよ?そういや俺、下は履いてないじゃん
「こう…かな?」
脇をパカパカする真凜
「上手ですよ真凜さん。シュウクリームをそのまま吐かせてしまいましょう」
今度はきゅっと締めるアクセントをつけ始めた
あー…いい香りだし、気持ちいいなあ
プニプニ感が新鮮だ
「オサム、いっきまーす!」
〜〜〜
と、快感に浸ってアホになってたのは否定しません
…が!
「ほっといて!」
只今トイレに引き篭もってます
なにが『私たちは気にしないよー』だ。俺が気にすんだってーの!
出して冷静になってしまうとほら、『何やってんだ俺…』と後悔するよね?
「シュウ、仕上げのマッサージがまだだよー?」
「修様、真凜ちゃんが待ってますわ」
「…お願いします」
「あっ!溢れそうです。私が余剰分頂きますね。…うん、美味しっ!」
「ひゃん?!」
蜜葉が脇から横腹にかけて、垂れ落ちそうなシュウクリームを舐めた
「ちゃんと最後までしないシュウって、シュウじゃなーい」
「そうです。修様なら逃げちゃダメです」
「逃げちゃダメだーって言うアレですね?」
「私的には暴走して欲しいところです」
"バーンッ"
「逃げねーよ! 暴走もしねーし!」
トイレのドアを開けて反論する
「出てきた?」
「たぶん」
「ちゃんとマスターは出てこられましたよ」
「…」
「暗っ?!」
真っ暗じゃん。何も見えねーぞ
「真凜さんが恥ずかしいとの事で、お部屋の明かりは消させていただきました」
「あー。うん、そうだな」
さすがメイド総長。気が利くな
「さあ修様、お願いします」
「そー言われても…見えんのだが?」
蜜葉がトイレの明かりまで消したせいで、マジ何も見えん…
「テキトーに弄っちゃえー」
「お前な…」
「わ、私なら大丈夫でしゅ!」
全然大丈夫そうには思えんが?
だが裸を見るわけでも全身を触るわけでもないんだ。そう、ただ脇をマッサージす…
「ひゃあ?!」
「ごめんなさい!」
何かとても柔らかいモノを触ってしまった
「シュウさんシュウさん」
「なんだよフーコ?」
「真凜ちゃんのおっぱいは如何でした?」
「ぐはぁ!」
馬鹿野郎! 俺も気付いたけどあえて分からないフリしとったのに!
「…見えてる?」
「全然〜」
だよな。俺も見えないのにフーコが見えてるはずがない
「もうちょい前」
「前?…こうか?」
「はぁん❤︎」
「……」
何かちっこい突起物に当たったようだ
「乳首ゲットだぜー」
「フーコてめー、絶対見えてるだろ!」
「いーえ。全然さっぱりよー?」
「じゃあなんでピンポイントなんだよ」
「心眼ですー」
そっか。心眼かぁ…。じゃ、仕方がねーな
「あら?…ドコ行った?」
目を…いや、手を離したら真凜が消えていた
「ここです…」
「あ、前の方にズレたのか」
そうだな。近過ぎたらさっきみたいに、おっぱいを揉まれてしまうもんな
「ごめんね」
「修様、ちょっと距離があります。手を伸ばしてください」
離れ過ぎたか。沙織、ナイスフォロー!
「よっ…と?」
「いやぁ〜ん❤︎」
…プリッとした形の良いお尻を掴んだよー
「ちょっとお前ら!その場から動くなっ」
照明のスイッチを押しに向かう。第二の俺んちだけあって、見えなくても勝手が分かる
"パッ"
「うを?! 生尻が…」
「きゃ?!見ないでください」
すまん…モロ見てしまった
「…で、お前たち。何か言う事あるか?」
フーコと沙織はビデオカメラをそれぞれ持っている
「あら?何だろコレ」
「私とした事が…。真っ暗で何も映らないのにうっかりしてました」
「違うよな? 赤外線使ってるだろ」
暗闇でもばっちりですよね
「「くっ…」」
「くっ…じゃないだろ? ん?ちょっと待てよ。もう1人ドコ行った?」
1番危険な奴が見当たらない
「あっちー」
トイレか。すまん蜜葉。疑ってしまった俺を許してくれ
「ふー…。スッキリしました」
トランクス片手にトイレから出てくるメイド
「……待て」
「マスター、如何されました?」
きょとんと俺を見る。かわいい仕草を見せるが…違和感がありまくりだ
「スッキリ違いだよな?」
「スッキリ違いと仰いますと?」
「言わせるな。俺のトランクスを持って入って何をしていた?」
「え? もちろんオナニーですけど」
「そっか。てっきりオシッコって言うかと思ったが、それならよ…
…よくねーよ!」
何しれっと正直に言ってんだテメー!
素直過ぎて間違えたじゃねーか
俺はトランクスをとり返す
「…あの蜜葉さん? 俺のトランクスってこんなに濡れてましたっけ?」
先走りで濡れてしまったのなら凄え恥ずかしい
「あ、それは私のですね」
「なんだ蜜葉のかー。てっきり俺んかと…
…って馬鹿野郎!」
「マスター、私の気持ちです」
「どーゆーことだ?」
「その液には愛が詰まってます…❤︎」
「上手い!…とでも言うと思うか?」
入れ替えたらそのまんまやん
「あの…修さん? 早くお願いします」
「あっ?!ごめん。マッサージしてなかっ…たぁ?!」
真凜ちゃんが咥えちゃった
「真凜ちゃん?! なにやってんの!」
「ぷはぁ。だってみなさんが『こうやったら喜ぶよ』って」
…それはそうですね。確かに俺の息子さんは喜びますが。
「真凜ちゃん以外の3人、ちょい集合〜」
デコピンの一つでもくれてやろう
「なーに」
「なんでしょう?」
「いつでもやれます」
「集合って言ったのに、お前たちはなぜ服を脱ぎだすんだ!」
脱げと一言も言ってないよ?
「いくさじゃー」
「修様、よろしくお願いします」
「私は最後でもいいですよ?マスター」
俺以外が素っ裸になった
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