第34話 夏休み
あれから数日、僕たちは夏休みに入っていた。
学園祭の出し物が決まったというのに夏休みに入ってしまうのモヤモヤする。
と、毎年思っている。
だが休みなのは嬉しさしかない。
わざわざ朝早く起きなくてもいいし、いくらでも本やゲームができる。
陰キャには最高でしかない。
僕は家でぐったりしていた。
「あ~~~休みは最高だな~自由になった気分だ」
そんなことをつぶやく。
こんなことも平気で呟けるのは一人であるからだ。
朝宮さんがいるまでなんてできるわけがない。
朝宮さんは友達と出かけている
だから正真正銘のフリーなのだ。
こうして一人で家にいるのがとても懐かしく感じる。
つい最近までは一人なんて当たり前だった。
休みの日はご飯を作るのもめんどくさかったから一日一食とかザラにあったしほとんどコンビニがインスタント食品で済ませていた。
それが今じゃ毎日三食が当たり前。
そしてコンビニ弁当でもインスタント食品でもない作ってくれた暖かい料理を食べている。
本当にここ数ヶ月で僕の生活が大きく変わった。
「昼ごはんでも買いに行くか」
僕は久しぶりに原点に戻るかのようにコンビニに向かった。
コンビニに着くとそこには
「あれ?先輩じゃないですか!先輩も昼ご飯買いに来たんですか?」
「まぁ~な」
生意気な後輩の静 凪沙がいた。
「静さんは自分でご飯とか作らないの?」
「今日は作る気分じゃないな~と思って買いに来たんですよ、いつもは自分で作ってますよ!」
「そうなんだ。やっぱり女子ってごはん自分で作るのか、すげ~な」
「女子力みんな高いんですよ!!最近は女子力アップで作ってる人が増えてきてるんですよね、私は特にそういったことは思ってないですけど」
「女子ってすごいな。なんでそんなに必死になれるんだろうな、僕にもその気合いほしいよ」
「高校生でみんな青春したいんですよ」
「そんな理由で頑張れるのもう羨ましいな」
「先輩もなにか探せばいいんじゃないですか?やりたいこと」
「そんなこと言われてもな~、そうそうやりたいことって出てこないぞ」
「だから探すんですよ!!趣味から関連付けたりして!!」
「趣味か~~」
趣味はゲーム、本を読むこと
それに関連するやりたいこと
プロゲーマー?
そんなのはできる気がしない......
だが
僕の脳裏に黒歴史が蘇ってきた。
ライトノベル作家.....
ライトノベルをたくさん読んできている人が一度はなりたいと思った職業
その考えは誰しもが通る道だ。
そしてそれを目標にオリジナル作品を書く人もいる
そう。僕は作品を書いたことがある。
しかし駄作すぎて自分にはセンスがないと止めてしまった。
一瞬の気の迷いでそんなことをしてたな......
あ~~~考えているだけで恥ずかしくなってくる...
これは僕の歴史上に残る黒歴史だ。
それを思い出してしまったのが最後
恥ずかしすぎて頭を抱えた。
「先輩!?いきなりどうしたんですか!?まさか黒歴史を思い出してしまったとか!?」
だからなんでドンピシャで当てるの......
僕もっと落ち込んじゃうんだけど......
「い、いや少し嫌なことを思い出してしまって.....」
「あ、ホントに黒歴史思い出しちゃったんですね...なんかすみません」
「わざわざ誤魔化したんだからそれ掘り起こさないでもらっていい!?」
「今日もツッコミはキレッキレですね!!」
そう言って僕のほうを見てくる静さん
この人は人の気持ちを踏みにじるのが趣味なのか......
「もう悲しくなってきたから帰るわ......」
「あ!ちょっと先輩!待ってくださいよ!!」
そういって引き留めてきた静さん
僕は彼女のほうに視線をやると
「先輩!明日暇ですか?暇なら一緒に...出掛けませんか...??」
「出かける??ま、まぁ何もないしいいが...どこか行きたいのか?」
「一緒に運動しましょう!!」
「え.........」
出かけるとは.........
僕の頭の中はそれで一杯だった。
よりにもよって運動だなんて......
一番やりたくないことなんだが~~~~~~!!!!!!
つづく
あとがき
最後まで読んでくださった読者の皆様ありがとうございます!!!
毎日を投稿最近できていなくてすみません!!
今日の投稿はこれだけにしておきます!!
明日また投稿します!!
TWOWORLDのほうも明日投稿するかもなので同時によろしくお願いします!
では!また!
立花レイ
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