第30話 迫りくるテスト
朝8時、僕たちの家に久遠と雪野さんが来ていた。
テスト週間だからだ。
僕らが通っている学校はそれなりに頭の良い学校である。
勉強をしなかったら追いていかれてしまう人もいるだろう。
なのでみんなで勉強をしようということになったのだ。
とはいったものの............
「あ~~!いいところで終わった!!クッソ~~!来週にお預けか」
「ねぇ咲奈!今度ここの店のパフェ食べに行かない?新しくでた商品がおいしそうで仕方ないんだよ~~~」
「うん!!行こ!」
この人らは勉強しに来てはいなかった。
こ奴ら.........
勉強するために朝から来たんだよな?
それなのに、何のんきにアニメ見ちゃったり予定たてちゃったりしてんの!?!?
大体、久遠と雪野さんが勉強教えてほしいとか言ったから開かれたんだよね???
なのに勉強のべの字もないじゃないか!!!!
何がいいところで終わっただ?
何が今度ここのパフェ食べに行かない?だ!!!!
「お前ら~~~~~~!!!!!!」
「!?!?!?!?」
「どうしたんだよ、いきなり」
「どうしたんだよ、いきなり......じゃないだろ!!!君たちは何のためにここに来てるんだ!!!勉強するためじゃないのか???」
「そうだよ。けど朝は乗る気になれないよね」
「ふざけたことをぬかすな~~~~!!!!!前回の順位はなんだ?」
「154位.........ま、まぁそれは勉強してなかったし......」
「久遠。お前は?」
「え~っとまぁ.....118位.........」
「このクソ野郎どもが~~~~~~~!!!!」
「めっちゃ怖いんですけど!!雷斗くんこんな性格だった!?」
「お前勉強にそんなに熱心だったのか!?」
「雷斗くん!?!?!」
「はぁ.........こんな状況で勉強できんのか......」
勉強意識がなさすぎる......
朝は乗る気じゃないとかなんとか言い訳を......
「お前らのノルマは二桁だ!!」
「いや無理無理無理!!!」
「無理じゃない。なぜなら僕と朝宮さんが付いているからだ」
「てか、雷斗くん誇らしげに言ってるけど前回何位だったの?」
「48位」
「高っ!!!そんな頭良かったの!?!?てっきり私よりバカだと......」
「お.おい!!バカにするな!!これでもちゃんと授業受けているんだぞ!!」
「勉強は?」
「してない」
「してなくてその順位!?!?」
「俺にその頭分けてくれよ雷斗!」
「うるさい。早く勉強を始めるぞ」
「はぁい.........」
「けどさ~勉強しないでどうやって50位以内なんか入れるわけ?」
「授業を真剣に聞くとか?」
「なんで疑問形なのさ......」
「僕にだって分からないんだよ!!」
「そんなこといわれるとやる気なくすよね......」
時刻は午前の9時半を回ったところだった。
家に来てから1時間半でようやく勉強に取り掛かることができた。
「それもすごいなおい!!」
「咲奈はちゃんと勉強してるよね?」
「まぁそれなりにはね..!」
「大体何時間勉強してるの?」
「平日は5時間くらいで休みの日は8時間くらいかな?」
「そんなにやってたの!?!?えらいな~咲奈はちゃんと勉強してて...私そんな集中力持たないや」
「だよな...そもそもやる気になれないんだよな...」
「「はぁ」」
僕らの話を聞いてため息をつく二人。
こればっかりは勉強していないこの人たちが悪いのだ。
勝手に人のせいにして落ち込むのはやめていただきたい。
「特に雷斗。お前は勉強していないのに順位が高いってのがやけに腹が立つんだよな.....」
「もうそんなんはいいだろ!!こんな下りしてたらいつまでたっても勉強できないだろうが!!!」
こんなので順位あがるのか......
つづく
あとがき
最後まで読んでくださった読者の皆様ありがとうございます!!
次話もお楽しみに!!
立花レイ
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