古いマンガの悪役と、GAFAとの類似性

 トモユキさんの

 物書きエンジニアのアタマノナカミ ~活動報告と雑記~

 第727話 悪役について、思い悩む


 にて、悪役について触れていた。



 オレはどうやって悪役書いてるかな……。


 岡田斗司夫さんの切り抜きで興味深いものがあった。



『【凄い漫画『青の6号』 岡田斗司夫】1967年(昭和42年)にGAFAの世界支配を描いていた』


 より抜粋する。



 昭和の漫画「青の6号」の敵の目的が、めっちゃ「GAFA」と酷似しているという。

 この漫画は、「ナディア」の敵の元ネタになっているそうだ。


 テロリスト「マックス」のボスは、通商路を破壊して世界を貿易できなくするのが目的だった。


 ・アメリカやソ連と匹敵する通貨を動かす力が、我々にはある

 ・でもアメリカもソ連もめっちゃ国民を養わないといけない

 ・我らはその100分の1の民衆だけ養えばOK!

 ・国民が少ないので、自由に使える金がいくらでもあるぜ! 民主主義クソくらえ!


「こんな内容の漫画が、1967年、つまり昭和42年にすでに連載されていたのだ!」 

 と、岡田氏は驚愕していた。


 共通点は、

 GAFAもマックスも、


「利益を民衆に分配しない」

「人を雇わない」

「税金を収めない」


 よって、弱者に利益が分配されないので

「民主主義からすると、敵と認識」

 される。


 だが、それゆえに、ホリエモンなどの

「民主主義に絶望している知的エリート」

 からは、絶大な指示を得ているのだ。


 彼らからすると、民主主義は

「救う価値のない人たち」

 であり、

「頭の悪い政府に納税するくらいなら、アマゾンの研究費に使えばいいじゃん!」

 という考えなのだ。


 これを見て、オレは思った。


「ああ、アーマード・コアの世界観だ!」


 アーマードコアも、政府に絶望した企業連合が実権を握った世界である。

 つまり、

「アーマードコアの新作が出せるじゃん!」

 と思ったわけだ。



 とまあ、冗談はさておき。


 オレは『コウガ』こと『変身ベルト転生』において、このような

「民主主義死ね死ね団」

 を敵と認定した。


『コウガ』の世界は、ある程度民主化が進んでいる世界にしてみた。

 

 で、それに反旗を翻す者たちが現れて、世界征服を始めたという構図にしてみた。

 敵は主に、既得権益を保持しようとしている貴族たち。

 特に、民衆なんてゴミとしか思っていないヤツラを敵にした。

 


 とまあ、何が言いたいかというと、

「敵を設定するなら、どのような世界観で人々が暮らしていて、何に恐怖するのか」

「その中で、主人公がどう立ち向かうのか」

 ではないのかなと。



「追放ざまぁ」だって、『敵は階級とか体制そのもの』だったりするやん?

 勇者から追放される内容だったとしても

「スキルバンザイ、ステータス至上主義な世界観」

 が本来の敵だったりするやん?

 だから、主人公はその裏をかいた戦法で無双するのが爽快なわけやん?

 

 スクールカーストものだって、主人公が本当に憎んでいるのは

「モテるやつにホイホイついていくやつ」

 ではなくて、

「モテるやつが勝つという、制度とか価値観」

 なわけやん?


 いじめがテーマだと「いじめっこという個人が敵」だったりする。

 が、いち個人を倒したって解決しない問題だったりする。


 たいていいじめ系の話って、いじめっこがひどい目に遭っても、なんかモヤるやん?

 それがヤなんだよ。


 敵が魔物だったとしても、単純に「魔物を敵と認識する勧善懲悪」の場合もある。

「立ち向かう際に生じる恐怖心と戦う試練もの」なのかもしれない。

 あるいは

「なんの罪もないモンスターを攻撃しなければならない関係から、ポケモンのような交流モノ」

 へと発展するのかも。


 主人公にとってと言うか、世界観にとってどういうものが敵と認識されているのか。


 それが判明したとき、キャラというか主人公が立ち上がってくるのかなーと思った。

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