『プチクリ』という生き方

 アニメの二期とか、なろうの新刊とかチェックしてた。


 やはり

「個人的に売れていてアニメ化もされている」

「二期も期待されている作品」

 だとしても、


「オレには刺さらない」

 という作品って、あるなーと。


 面白くないわけじゃない。

 おそらく、多くの人には刺さるのだろう。


 でも、オレの琴線には触れない。

「これこれで、こういうポイントなんですよ!」

 といくら説明されても、こういう展開自体をオレが求めていない。


 それは洋画で散々見たし、つまらない典型だ。場が白ける。

 それは邦画の失敗パターン。嬉しがられても。


 と、どうしても考えてしまう。

 

 これは業界がどうとか、視聴者読者の好みとかいうレベルじゃない。


 オレの個人的な感想でしかない。



 逆に、それほどヒットしていないけど、

「オレにはめっちゃ刺さる」

 という作品も。



 みんなだってそうじゃん。


 いくら流行ってるからってディズニー映画をずっと追いかけてます?

 スイーツで行列並びます?

 ガチャゲーとか手を出します?


 しないでしょ?

 

 反対に、理屈じゃない好きなものってあるでしょ?

 なんか、これだけは譲れないっていうこだわりあるでしょ? 

 

 どのジャンルも、同じだと思うのよ。


 


 なので、

「俺にヒット作は作れない」

 と、痛感してしまった。

 なんか、


「大衆受けを目指せば目指すほど、個人の好みから遠ざかってしまう」


 というのを、個々最近の数年で思い知らされている。 


「それでプロ失格と言われるなら、それでもいいかも」


 と考えている。


 というか、


「プチクリでいいじゃん」


 と思える。


 プチクリとは、岡田斗司夫さんの提唱している

「プロではないが、クリエイターである」

 といった生き方である。


 アマチュアと言うか、インディーズに近いのかな。


 利益よりは、「好きなことをする」に特化している。


 プロを目指すと、いろんな業界が集まってしまうため、どうしても

「利益を追求」

 せざるを得なくなる。


 そうではなく、義務もノルマもない、自分が納得できるものを作るというものだ。


 これは、誰にも迷惑がかからなくて楽だなと。


 前にも話した忘れたが、オレの最終目標は書籍化じゃなかった。

 収益化だった。


 あと、オレは書籍というより


「挿絵がほしい」


 だけだったと実感してしまう。


 それも、プロ相手だとお金かかっちゃうから

「ファンアートがほしい」

 というレベルまで行っている。



 収益化なら書籍という形を作らなくていい。

 ファンアートなら、お互いに指示を出さなくていい。


 こういうスタンスが、オレには心地いいなと。


 でも、「なろう」は埋もれすぎるからプチクリはやりづらいかなと。

 元が2ちゃんなので、「彼らの好みに合わせる必要性」を求められるのでしんどい。

 自分勝手には作りづらいかなと。

 要は「元々活動していた人以外、目立てない」のだ。

 客が固定化されちゃった、というと早いか。


 なので、別プラットフォームでのびのび、ほそぼそとやるのがいいかなと。


 どの作品を書くにせよ、人の顔色ばっかり伺っていると、書きたいものがボヤけるなーと。

 

 人の意見なんて聞きません、ってスタンスにはならない。

 が、「傾向と対策」ばかりに注視していると、本当に書きたかったことが逃げていく。


 エンジョイ勢だが、なるべく作り込む。

 ガチ勢だが、楽は追求する。


 結果、プチクリという生き方に落ち着いた。


 オレの作品はオレのものでもなければ、読者のものでもない。

 主人公のものだ。


 主人公は、オレでも操れない。


 オレは主人公に障害を与えていく。もしくは主人公の生き様を描く人だ。

 神じゃねえ。


 効率悪いが、「オレはそういう作家なのだ」と言うしかねえ。

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