キャラシートって書く? オレは適当

「キャラは最初のうちから全部決めておこう!」


 という意見がある。


 ただ、オレは割と適当に書いている。

「役割」だけしっかりと与えて、あとは自由に動いてもらう。

 キャラに与えるのは、役割以外は「名前すら」適当だったりする。


 理由は二つ


1:キャラを作り込んで、一次選考を通った試しがない。


 正直な話、作り込んだキャラでお話を作って、一次選考に通らないことはザラにあった。

 キャラを作った段階で、力尽きてしまう。

 思い入れが強すぎて、クリーチャーが出来上がっているんだろう。


 むしろ、二次創作的な借り物だったり、適当にキャラ表を振ったキャラのほうが跳ねる。

 物語づくりに集中できるから。


「作る努力をしていない」という批判は受け付けない。


 たとえば、作り込んだ結果「まったく未知なクリーチャー」ができあがったとしよう。

 あんた、食うのかと。

 少なくとも、「食べられるレベルにまで削ぎ落とす」はず。


 どんな名作にも、必ず「モデル」は存在する。


 未知なキャラをイチから説明するより、

「このキャラはこのキャラを参考にしている」

 と伝えたほうが、相手にもスムーズに伝わるからだ。


 変にオリジナリティを出すと「つまりどういうことなん?」となり、読者も混乱する。

 とっつきにくい題材を扱うような作品なら、なおさらだ。



2:話を進めていくうちに、キャラが勝手に成長する


 どれだけ適当に書いても、物語中のノイズを拾って、ようやく完成にこぎつけるキャラも。


 オレが書いた作品は、九割方がこのタイプである。


 話を進めていくごとに、キャラのほうがシナリオの穴に気づいたり、こちらに語りかけたりする。


 オレは、彼らの声に耳を傾けて、肉付けをしているに過ぎない。


 どうせ書き直す。

 なら、最初から二割くらいしか決めず、

「どんなキャラなのか浮かび上がらせてから推敲」

 する。


 その方が、

 「どんなキャラなんやろ?」

 と、ドキドキしながら創作を楽しめるのだ。


 おそらく、イチから書くとキャラの性格を掴めず、盲目状態で描かねばならない。

 しかも設定は完璧に出来上がっているから、

「ただプロットをなぞっているだけ」

 で窮屈になってくる。


 これが、いまいち筆が乗らない原因かも、と自己分析している。


 書いていくうちに、

「あれ、こいつこういうことを言うタイプやったんか!」

 と思うタイプで、イチから書いても変わっていく。


 キャラの性格を掴んだ上で、さらに作品をブラッシュアップしていく。


 手間はかかる。

 が、イチから作るより「前に進んでいる感じ」がして好きだ。


 逆に、

「イチから完成させて、イチからコントロールできないとイヤ」

 という人もいる。

 そういう人には、オレの作品の書き方はピンとこないみたい。



 みなさんは、どういうタイプだろうか。


 おそらく正解はない。


 自分の好みでキャラは作っていい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る