第12話 チーム葵結成!

「そろそろ話しを聞こうか?」

葵、ラック、アニー、デルは

顔を合わせて席から立ち

深々と一礼した


「葵ちゃん話して!」

(アニー)


「みなさんにお話しがあります

ガデム村に来て

みなさんに大変よくしていただき

とても感謝しています!」


「そして先ほどルスタさんから

私を正式な家族の一員として

後見人になってくださる話を聞き

とても驚いています!


しかも来週からラック達と

同じ学校に通わせて頂けるなんて・・・

こんな恩恵を受けて

本当に良いのか?

戸惑いすら感じています!


でもこれらすべて神様が

私を導いてくださった事だと!

これからの新しい生活を

受け止めたいと思います!


本当にありがとうございます!!」


「葵ちゃんこれからの

ビジョンを僕から話をさせてくれ!」

(ラック)


「オレ達・・葵ちゃんと出会って

葵ちゃんのように 不遇な家庭生活で

命の危険にさらされている

子供たちが数多くいる事を知りました!」


「子どもの力は僅かだけど

子どもだからできる事があるように思うのです!

僕たちは『チーム葵』と命名し

これから廃村になったリムラ村にいる恵まれない

子供たちを支援するボランティアグループを

結成したいです!」


「リムラ村は私が育った町

その近辺にも貧しい部落がたくさんあります!」


「わたしは、私だけが幸せになれて

それで良いと思いません!

今も苦しい家庭生活で食べる事さえ

大変な子供たちがいるのです!

彼らの顔が浮かぶんです!

今も泣いているかもしれない!

食べる物がなく

住む場所もない子供たちがいる!


彼らが自分の力で生きていけるように!

自立した社会生活が送れるように支援していきたい!」


ラック達の必死な訴えを聞き

まわりの大人たちは深く頷いていた・・・


「分かった!

君たちの心意気は

十分伝わった!!」


「でもそれは子供だけで

できる事ではないぞ!

親切をする事はとても良い事だ!

でもそれだけではダメだ!

みんな葵達のような子ばかりではない!

一度人から支援を受けると

それが当たり前のようになり

甘えが生じてしまう

自分で努力しなくなる可能性もある

だから支援の仕方は難しいんだ!」


「しかし今のリムラ村の廃村化し

深刻な状況はわたしも理解している!」


『だから手を差し伸べていこう!』


「チーム葵のリーダーは葵 君だ!

そして副リーダーはラック、アニー、デル3人だ!

君たちで葵を支えて あげてくれ!」


「もちろんです!」

(3人は声をあわせて叫んだ!)


「そして私たちも

できる限りの支援をしよう!

さっきヨーデルが私たちは家族だと言った!

それは本当だ!

だから家族として

大人たちで出来る事をこれから

取り組んでいこうと思う!

ミーティングは月に1回

経済的な支援は町から予算を出そう!

しかし子供は本来学業をすべきなので

しっかり勉強するんだぞ!

勉強を疎かにしてはいけない!

分かったね!!」


「はい!もちろんです!」


「葵ちゃん!

来週から一緒に学校に行けるね!」


「楽しみね!」


「うん!とっても!」


■□■◆◇


この日、もうひと家族

招かれていたサラさん夫婦だ


「葵ちゃん!学校が明日からはじまるけど

あと1週間だけ 私の家で一緒に時間過ごしたい

半年間一緒に暮らしてきたのだから

わたしもあなたを家族と思っているから・・・」


「ありがとうサラさん!

ふたりは抱きしめあった」

(涙を流していた)


「来週から楽しみだなぁ!!

新しい人生が始まるような予感がする!!!」


みなが意気揚々としていた!

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