第24話
俺達は歯を
あとは脱出するタイミングだけだ。
そのタイミングは、黒さんが決めるだろう。
その黒さんの
俺達はその時をまつのであった…
鮫頭
「なぁー黒さん。あと、どれ位で此処から出るんだ?。」
黒さん
「んーそうだなー、ちょっと待ってろ。」
そう言い残すと、黒さんは
誰かと電話で話しているようであった。
しばらくして、話し終わると戻ってきた。
黒さん
「おい、お前ら!あと1時間で
全員
「えー、マジかよ!おー分かった!。」
そして、全員の時計の秒針さえも、全て合わせる。
更に皮手袋を履いた。
金の入ったカバンを、両手に持って行かなければならないため、両手を保護するものだ。
そして、全員の
黒さん
「おい、もう一度確認しろ!忘れ物はないか!念のため俺達の
コロコロ、ガムテープで床、壁、自分の周りを
こうして、俺達は
清掃をしながら、この窮屈な地下生活ともこれでお別れとなると、それはそれで
俺は此処にきた時、意識を失っていて、記憶も殆んど
そこから、この地下生活が始まって…
そうして全員の支度、清掃が終わると、黒さんが話し始めた。
黒さん
「みんな…今日まで、よく
全員
「俺達の方こそありがとう!!ありがとう。」
何故か、みんな涙ぐんでいる。
黒さん
「…ハハ、…なんか…くるよな…
よーし
じゃあここからは、これからの行動を言うぞ!いいか!。」
全員
「ああ分かった!おお教えてくれ!。」
黒さん
「今から2分後、出発するぞ。
先ずは鮫頭、先頭の俺に着いてこい!
鮫頭の後ろにジロー!
ジロー
「え、
黒さん
「経路を言ったとして、ジロー、覚えられるのか?。」
ジロー
「…あ、いや、あの、うんと、それは…。」
黒さん
「ハハハ、まぁーいい。大体の経路を教えとく!
先ず外のドアを出たら右へ行く。少し行くと、
長めの
一番下へ着いたら川がある。
多分、小さな橋が見える筈だ。その小さな橋を渡り、渡りきったら左へ行く。
そこからずっーと
そして…そこにヘリが
鮫頭
「了解!フフ、ジローお前分かったか?!。」
ジロー
「あ、ああわかったよ。ドア出て右行って階段だろ、それから…んーとにかく、とにかくだ!黒さんの後ろを着いて行く!それだけだ。」
全員
「ハハハハハハ!そうだぞ!それでいいん
だ!。」
黒さん
「おおっと、これを
みんなの携帯だ。
もし、何かアクシデントが起きて、はぐれたら、
もう
この家を出る
ふぅーーーー、
じゃあ用意はいいか?!。」
全員
「OKーーー。いいぜー!。」
黒さん
「よし、じゃあ行くぞー!。」
全員
「おおー!。」
こうして俺達は、長いようで短い、身を
あとは、そのヘリが降りてくる、その場所まで行き、ヘリに乗って脱出するだけである。
しかし……俺にはもうひとつ
記憶が戻った時…全てを思い出した時…
自分は潜入捜査官だと気づいた時…
その時、色々な記憶が蘇り、靴のかかとに入れてある
そして靴のかかとを
そのスイッチをようやく今日ONにした。
そう、ジローを捜しに地下から上へ行った時だ。
そして俺は、みんなより遅れて出発する。
みんなが出た後に、このかかとを指で叩き、
俺も含めてみんなが行くその場所を、モールス
だから、
みんなには申し訳ないが、ヘリは来ない…
来るのは警察だ。
俺の潜入もこれで終わる。
長かった…長かった…
組織の裏金を記録した、メモリーチップのコピーは手に入れた。
そして黒さんは更に、自分に何かあった時のためのコピーも作っていた。
こうなることを
黒さんから決められた
また、もう一つコピーしたらしいが、それは何に使うのかどこにあるのか、俺にも教えてくれなかった。
どうにもならなくなった時の、切り札なのだろう…。
しかし、どちらにしても…黒さんはその外部の人間に連絡できない…
この後、警察に捕まるのだから…
そして、俺がコピーをもし失くしたとしても…
その外部から警察に、メモリーのコピーが郵送される…
俺は心の中で黒さんに
ここまで色々助けてくれた…
色んなことを学ばせてもらった…
だが、そんな黒さんを俺は裏切らなければならない…
警察に逮捕させねばならない…
俺の心は
そして…しかし…
あのグランドへ行き全てが終わるのだ。
最後の仕上げ。
気を引き
俺は、心の中で叫んでいた…
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