第11話

笑って笑って

みなみの名前の由来は、家族皆んなで笑おうね!漢字で皆笑より、ひらがなで、みなみの方が可愛いし、私が朝海でお姉ちゃんが七海だから、南海にしようかとも思ったけど、やっぱり、みなみがしっくりくるから、と伝えた。

だから、みなみはいつでも笑顔でいなきゃダメなんだよ!って言っている。

そして、こうなって欲しいとかは全然思わない。元気だったらいい。

みなみは、幼稚園から実家に帰り、毎日、母と遊んでいる。

七海の影響でピアノやバレエをやりたい、と言ったので、習い始めたが、ピアノは、自由に弾きたいらしく、大先生に色々言われるのがイヤだと言ってやめてしまった。

バレエも、タイツを履くのがイヤ、と言ってやめてしまった。

元タカラジェンヌが「タイツがイヤなら無理よねって」笑っていたけど、とても可愛がって下さったので申し訳なかった。

ママが、何も習わせなくていいのよ、みなみがコレをやりたい、というまで待ちましょうって言うので、そうかもしれない、と思ってママに任せている。

そして、ママと二人で楽しそうに百人一首をしたり、パパとチェスをやったり、3人でババ抜きをしたりしている。

ママは、品や教養は一朝一夕では身に付かないから、小さい頃から躾けをする事を優先しましょう、と言う。

そう、私もそう思う、ママは書道も師範で、お茶やお華もお免状を持っていて、日舞も名取だから、少しずつ何かを教えてもらおうと思った。

パパも、みなみは負けず嫌いだから、ゴルフがイイかも、と言って教えている。

多分みなみは、チームプレーは向かないよ、と笑っている。

そう自由が好きなのだ。

だって夏はプールに行きたい、と毎週末プールに行くから、スイミング習うって聞いたけど、ただ自由に泳ぎたいから、習わない、というのだ。

はい、みなみは元気で笑っているだけでいいんだから、って自分に言い聞かせた。

それから、実家で、パパが食べている物が好物になり、ビールのつまみのモッツァレラチーズや、キャビアを食べたり、豚肉はイベリコ豚を塩とコショウで、デザートは温かいアップルパイにアイス。のせて、とグルメな子供になってしまった。

ウチで夕食の時に生姜焼きを作っても、塩コショウだけがいいとか言うけど、ウチはイベリコじゃないから!

私も小さい頃から、この両親に、美味しい物を食べさせて貰っていたから、小学校の給食が嫌いだったなぁって思い出した。

幸せだな!パパ&ママありがとう!

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