第12話ハプニングは突然起きる

「んー!!!!美味しい!流石お兄ちゃん!お婿さんにほしい!お嫁さんになりたい!」


「望さん、だとしたら私が妹になるのですが」


「駄目ね、望の方がてのかかる妹タイプだもの。ねぇ、榛名」


「そうですね、七海さんなら友人ですが」


「ひどい!ひどいよ二人とも!」


今は望さん、七海さん、私で学校の屋上でサンドイッチを食べています。しかし、お兄ちゃんの料理は本当に美味しいです!


「榛名、ご飯ある?」


「アリーナ、駄目ですよ。これは人間用です、ミルクなら希先生に貰えば良いでしょう?」


「希が朝買い忘れたのよ。お願い!水だけはやなの!ご飯ちょうだい!」


アリーナが私達の回りで喋るだけでなく、ニャーニャーと叫んでいます。流石に五月蝿いです、七海さんと望さんもそう思ったようで、余ったサンドイッチを一緒にアリーナにあげました。


「んんん!ニャァァァ!!!!流石佐月!ご飯美味しい!飼って、抱いて!んにゃぁぁん!」


この駄猫、お兄ちゃんにすっかり懐いて。寝るときもお兄ちゃんの布団に行こうともするし、、、燃やしてしまいましょうかね?


「ん?ニャァァァ!!!!榛名!七海!望!返信して!来るわよ!」


「「「え!」」」


ドォン!


学校の昇降口から爆発が起こりました。それと同時に、装甲車が突っ込んで行きます。


「テロ?」


「どうする、魔法少女の出番だよね?」


「しかし、私達は銃を持った人とは戦った事が、、、」


私達が戦ってきたのは魔族とです。人間とは戦った事なんてありせん。


「皆、大丈夫?!」


「希先生?」


「貴女達は逃げて警察に連絡を入れて。頼んだわよ!私が敵を食い止める」


「希先生駄目です!死んじゃいますよ!」


「先生が生徒守んなくてどうすんの、ほら転移魔法使えるでしょ。早く行きなさい、アリーナ三人を宜しくね」


「生きなさいよ!貴女は魔法少女なんだから」


「解ってる、、、」


階段を駆け上がる音がしてきます。希先生は何処から出したのか警棒を持って扉を抑えています。


「希先生!」


「榛名ちゃんを助ければ佐月から恨まれる事は無いものね!それじゃあね!」


転移魔法で家の近くまで転移し、私達はその場にしゃがみこんでしまいました。


「のぞみ、のぞみ先生」


皆がないているので回りの人がどうしたのと声をかけてくれました。


「テロリストが、、、学校を」


そこから瞬く間に警察や自衛隊に伝わり、学校は包囲されました。私達は警察のパトカーの中でただ、友人や先生達の安全を祈る秤です。


「おい、あんた。何してんだ!」


「どきたまえ、私はジェネシックコーポレーション日本支社長リカルド・ヴァルツだ。ここは国から我々が買い取り、私有地となった。自衛隊及び警察の方には退去願おう」


私達はおかしな事を言うおじさんの声に耳を傾けていました。いえ、本当に訳のわからない状況でしたのでパトカーの窓を少し開け、声がより聞こえるようにと。


「おい、人質が居るんだぞどうするつもりだ?!」


「御安心を、ここは我が社の部隊が引き受けますので、いい加減立ち去って下さい」


「ふざけるな!」


「おい!」


若い警官の方がリカルドと名乗った伯父さんに銃口を向けた瞬間、私のよく知る男性が目の前に現れ、警官に掴みかかりました。そして「パァン」発砲音が周囲に広がりました。


「きっ、、、貴様公務執行妨害だぞ!」


「民間人を脅す警察官に用はないんだ。先程の発言、及び行動は全てカメラに修められている。日本の警察官はまともだと思っていたが、民間人を脅すほど愚かだとはな」


「お兄ちゃん!」


「榛名、大丈夫だった?怪我はないか?酷い事はされなかったか?」


「っうん、事情聴取だけ」


「良かった、、、後は僕に。さて、ここに集まった報道人の皆さん、見たでしょうか警察官は個人で怒り、また関係のない民間人である我がジェネシックコーポレーション日本支社長リカルド・ヴァルツ様に銃口を向けただけでなく、発砲をしました。幸い、僕が押さえつけた為、被害は僕の足が撃たれただけです。ですので、私はこの件に対して警察へのコメントは控えさせて頂きます」


お兄ちゃんはそう言って血が滲むズボンを報道陣の方々に向けました。それを受けた警察は青い顔をしています。


「うーん、でもわが社の社員を警察が撃ったんだ。ジェネシックコーポレーションの方から抗議させて頂きます。では佐月君、装備を着用してくれ」


「ja」


どうやら車にその装備があるようなのですが、お兄ちゃんが装備を着ようとているのが

納得できません。


「お兄ちゃん、何してるの?!」


「榛名、これが僕の仕事さ。経理部(仮)として支社長の護衛(本)をね。大丈夫、死にはしないから」


お兄ちゃんはそう言ってライフルや防弾装備を着用し、学校内へと歩いて行きました。


「君がMr.佐月の妹。Ms.榛名だね。大丈夫さ、佐月はわが日本支社No.3の実力を持っているのが解った。テロリストなんて、瞬時に鎮圧できる。それに、お兄ちゃん頑張って♥️とかしたら佐月君は全力を出すんじゃないかな」


私はこのおじさんの台詞が不安で仕方なかった。だって、お兄ちゃんならあり得る話だから。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る