第9話兄、出勤する
「さて、僕も仕事だ」
バックに支社長にいわれた必要な物をいれ、ライダースーツ来て、メットをかぶりバイクにまたがる。鍵は閉めたし、ガス、水道、電気、全て完璧だ。僕は改めて、バイクのエンジンを吹かし、職場へと向かった。
(凄いな)
場所は知っていたけど、改めてジェネシックコーポレーションの凄さを思い知らされる。
「おい、そこの白い奴。何のようだ?」
「今日から初出勤でして、社員入り口は此方で?」
「ああ、お前が支社長の言ってた人材だな。支社長から伝言がある。到着したなら支社長室に来てくれ。だとさ」
「ありがとうございます、それでは」
「おう、達者でな」
凄いフランクな人だと思ったけど、僕のギフトは違った。警備員の脅威度の査定、武装、その全てを一瞬のうちに計算して無力化する方法を導きだす。敵だったら殺して、、、。
いや、ギフトは僕が殺意を持たなければ無力化で済ました。つまり、殺意を持たなければ無力化で抑えられる。中々面倒です。しかし、日常生活にも使えるし、一長一短ですね。バイクを降りて、メットを外しハンドルにかける。そして、トイレでライダースーツを脱ぎ、バックにしまい。シャツとスーツに着替えました。そして
「支社長、佐月君が来ましたよ」
「通してくれ」
「失礼します」
「やあ、いきなり本題に入るが良いよね?君は僕の直属の部下として動いて貰う。」
「直属ですか?」
「ああ、肩書きは第二秘書、Mywifeの変わりに表に出て貰う事になるだろう。あとは、研究開発部門での協力者としてね。勿論、1600には帰宅していい。その代わり、とてもハードな仕事だよ。それに支社長秘書だ。待遇、給与も一級品さ」
「ははっ、ますます支社長には頭が上がらないです。その仕事、謹んで受けさせて頂きます」
「まぁ、本来の秘書はwifeだからね。君はwifeが通訳できない言語の時やwifeが妊娠した時、僕の秘書として最大限活用させて貰う」
「支社長、仕事中にプライベートは」
秘書さんは顔を赤くして支社長を怒っていますが、笑顔です。夫婦仲はとても良いのでしょう。
「そして、第二秘書として最初の仕事だ。研究開発部門にいこう。」
僕は支社長、秘書さんと共に研究開発部門に向かいました。途中、僕を見た人が
「支社長、ボディーガードを頼んだのか?」
と喋っているのが聞こえましたが、第二秘書としてはボディーガードも仕事のうちですので、最悪身を呈して守らないと。そして人気の無い場所に向かうい、支社長が手を翳すと、急にエレベーターが出現しました。それにのり、地下に向かうと
「うぁ、、、」
「ここだ。ジェネシックコーポレーションが誇る研究開発部門。その日本支社統括者として改めて宜しく頼む。斎藤佐月、いやミッドナイトバロン!」
支社長が統括者、それも驚きですが僕はそれ以上にこの研究開発部門。地下にある巨大軍事基地が気になって支社長の話は余り入っていませんでした。エレベーターはガラス張りで周囲が良く見えます。装甲車、戦車、ヘリコプター、戦闘機どれも見たことの無い形状をしており、、、
「あれは?」
確実に昨日僕が見た女性だ。
「彼女かい?本当は製薬部門なんだがね、医療品の作成や効果を確かめるには、人体実験が一番と力説したら此方に移ってくれたんだ。どうだい?良い女性だろ?」
返事をどうしようか悩んでいると、急に後ろから恐ろしい殺気が現れました。すると
ザン!
「何か言いまして?」
秘書さんが大剣を僕と支社長の間に振り下ろしていた。
「なっ何でもないよMywife!そうだろ!」
「奥様、支社長は貴女に劣ると理解しています。それに、支社長の愛は奥様に向いていることを、奥様自信がご存知なのでは?」
「そっ、そうさMywife!僕の愛は君だけの物だ!」
僕の援護が幸を成したのか支社長の言葉を受けた奥様はだんだんと顔を赤らめて、最後には武器をしまった。もう、秘書さんなんて呼ばない。奥様だ。二人は夫婦、仲はラブラブ僕は何もみてない!
「いやはや、酷い目にあったよ。でも、これも僕のwifeへの愛の試練なのさ!」
「支社長、前向きですね 」
「まぁね、後君には大半を研究開発部門で過ごして貰う事になるだろう。命の危険もあるが、良いね?」
「支社長、僕は支社長に恩があります。死んだ両親は言っていました。恩を仇では返すなと。勿論、死んだら手当ては貰えますか」
「死ぬ前提かい?勿論、君の妹が不自由しない生活を保証しよう」
「了解です」
ティン!
最下層に着いたようです。エレベーターはこれ以上動くことはなく、僕達が降りるのを待っているようでした。
「ようこそ、ミッドナイトバロン。ヴァルキリーズナイトメア日本支部へ」
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