第14話 初音の記憶
「恭介、初音ちゃんのこと・・まさか思い出したの・・」
「やっぱり、純菜さんは、知ってるんだね。まあ、知ってて当たり前だよね。」
「えーっとね。あのね、恭介、いつかはね・・」
「僕の思考は読まないの?何が言いたいか分かるよね。」
僕がずっと前から思ってる事を話そうか・・
「そ、そんなぁ。あたしだって初音ちゃんたちの事は、辛いのよ。」
「それに、あたし、自分の好奇心とか都合で人の頭ン中は、覗かないよ。そんな、悪趣味じゃないわ。何でも出来るかっらって化け物みたいに言わないでよっ」
「ご、ごめん・・純菜さん。そうだよね、純菜さんだって好きでJUNAやってる訳じゃないのにね。命まで投げ出して世界を救ったのに・・僕が言い過ぎたよ。ごめん」
「ありがとう。たぶん、それ理解してくれるのここじゃあ恭介だけなのにね・・」
「初音ちゃん達の事ぜんぶ話すね。・・・・・」
□■
「そうだったんだね。とにかく母さんと初音には、アキオって言う2221年の僕が一緒にいるんだね。雛形ってところに行く前に、本当の事を聞けて良かったよ。」
「あ、あたし・・神様失格だね。ただ、恭介を連れていきたかった。一緒にいたかった。離れるの寂しかった。自分の為にあなたを不幸にした。ごめんね・・」
「いいんだよ。僕は、君を愛してる・・例え君が神で僕が人間だとしてもね」
「嬉しい。きっと君が神様だよ。」
涙が床に落ち、跳ね返るとキラキラした美しい光の粒子になって消えていく・・
それでも、僕は認めない。
純菜が神様だなんて僕が絶対に認めない・・
「さあ、純菜いこう。地球の雛形までいって、一体何をするのかもわからないけれど・・君が僕を必要としてくれる限り、僕たちは対等だ!それを忘れるな」
「うん、うん。あたし達は、対等。嬉しい、気持ちが空気みたく軽くなったよ」
「じゃあ純菜、今からここで君と結婚する。いいね!」
「はい」
「デハ、タチアイニンハ、ワタシガウケタマワロウ・・」
「ま、眩しい・・言葉?キレイな歌声?だ、だれだよ?」
「彼は、AMIDAよ。」
「ま、まじで!この光の玉がか?」
「マジナンダヨ」
「なあっ、お前は、この天の川銀河を統括する光の源泉、神様なんじゃないの?」
「ソウトモイエルガ、セイカクニハ、カミハモットハルカジョウイノソンザイデアリ・・マタスベテノソンザイトモイエルノダ。ユイイツニシテスベテデアル」
「そ、そうなのか。分かった。あんたが言うんならそうなんだろう」
あはは、ほんとは何言ってるのか、まったくわがんねや~
「あっはは、恭介おっかしい~、AMIDAもかわいいわよ」
「ソウカ、アリガトウ。」
「デハ、シキヲハジメル」
「シンロウキリタニキョウスケハ、カクカクシカジカコウコウ・・チカイマスカ」
「はい、誓います。」
「シンプサクラキジュンナ・・カクカクシカジカコウコウ・・チカイマスカ」
「ぷっ・・誓います。」
「デハ、チカイノ・・イヤ、アイノクチヅケヲ・・」
純菜さんの肩を抱き、僕は、これまでの人生で一番情熱的なキスをした。てか、そうなった。なんせ、大好きな純菜さんなんだから・・もちろん、大人のキスをな。
「オマエ、ナカナカヤルナ。コレヨリ、コノフタリヲフウフトミトメル。」
「やったあ、恭介。あたし達結婚できたよ。AMIDAありがとね。」
「でも、純菜さん俺たち結婚出来ないって言ってたよね、なんで出来たんかな?」
「そうね~。しかも、AMIDAに認めてもらえるなんて本物の夫婦よ、あたし達」
「不思議だね」
「フシギデハナイ。キョウスケハ、オマエヲカミダトミトメナカッタダロウ。ジュンナハ、キョウスケトタイトウダトセンゲンシタヨナ。ダカラ、ユルサレタノダ。」
「で、何で阿弥陀仏なのに、キリスト教式の結婚式やっちゃたの?」
「モウ、ヤッチャタンダカラシカタナイダロウヨ、モンクイウナヨナ」
これには、二人とも笑いが止まらなかった。
「この両手から零れそうなほど、君に渡す愛を誰に譲ろう?」
「ソンナンドコニモアテガアルワケナイダロ」
僕と純菜と阿弥陀と・・みんな笑った。
純菜さんは、いつも無双する 宇田華 @ULIBUDDHA
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