第6話 続、第三次世界大戦
「アキオ氏ぃ~。昨日の戦争の話の続きしておくれよ~」
「・・・・・お前は、本当にルームの次席か?」
「あ~ん。それ言うなよな。わては、究極の理系やさかいな」
「そうだったな、お前は、機械語が話せる唯一の人間だったわ。ごめん・・」
★☆★
「仕方ない・・理系のお坊ちゃまの為に、歴史のお話でもするかな。」
「うえーい。アキオぃっすぃ~。わて、うれすぃいわ。あは、あは」
続・・第三次世界大戦
大衆コントロール及び支配学には、いろいろ有るが・・大きくは、二つ。
分割統治と人間時間の突破。
まず、分割統治。とにかく何でも分割する。分けて考える。別々のものとする。
肌の色、思想、それに国家、会社、収入。
もう何でも良いからとにかく人と人を分割させる。第三次世界大戦では、これが、徹底して行われた。メディア・政治家・企業・・もう何でも使ってすり込みをかけた。
もちろん、闇の勢力によってだ。
分離した人は、それぞれお互いが、敵だと思い込み自然に対立して戦ってくれる。
闇の勢力は、より深い闇の中へ・・姿を隠す。
そして、支配学において「分割」に匹敵する力を持つのが、「人間時間の突破」だ。
これは、人を盲目にする。
存在の本質部分への攻撃だ。
この攻撃だけは・・たとえ僕が、その時代のその中にいたとしても、かわせる自信は、あまりない。
人間時間の突破、それは、時間をかけて誘導・洗脳するという戦略。
100年とか長い時間をかける訳だ。
例えるなら、かの時代には、税金と言うシステムが横行していた。
今なら、何の透明性も無く好き勝手に運用される基金にお金を払う奴なんか、どこにもいないだろう。でも、なんと!かの時代には、ほとんどすべての人が、それを払ってたんだよ。
それを可能としたのが、人間時間の突破。
人間の生死時間を超えて行われた行為は、常識となり恒常化する。
ある有能な者が、高い振動数を手に入れ、これが搾取システムだと見抜いたところで、このシステムから出る事は、なかなか難しい、当時ほぼ不可能なことだった。
親の代から、これは、良いものだとすり込まれ、当たり前に払わされてきた流れには、なんの疑問も持たない。いや、持てないんだ。
ただ、やはり、真実は、真実でしかないので、振動数を高くする人間には、やがて見えてくる。
それを、阻止する為に、かの第三次世界大戦では、情報と言う武器が使用される。
ウィルス怖い怖い作戦。
オペレーション・南海トラフ。
そして、情報戦が最後に行きついたのが、ネットでのハッキング合戦。
ネットを制する者が世界を支配する時代の到来である・・
ハッキング合戦においても、かの日本国は、完膚なきまでやり込められた。
あの有名な、告発者スノーテン氏によると、ある勢力のワンクリックで日本のインフラ及び、ライフラインは、すべて停止すると言う。
そんな酷いレベルにまで日本にハッキングが、仕掛けれた。
量子コンピューターの開発競争でも日本は、後手を踏み更に弱体化していった。
各闇の勢力から、搾り取られ続ける日本。
もちろん、すべての環境が悪化する。
自殺者は、年間15万人を超えもうダメかと誰もが匙を投げる寸前にそれは起った。
西暦2039年 徳川大学の工学部の若者だけのとあるチームが、光サーキットの開発に成功する。高速化の激戦だった当時の量子コンピューターの数万倍の演算速度を達成する。
光革命
それは、誰にも気づかれず、その小さな研究ラボから始まった。
そして、直ぐに世界を席巻し始める。
当時、どんな厳重なセキュリティであろうと、コンマ一秒で無効化できたんだから・・
それは、当たり前のように進んだ。
無人機も、核ミサイルも、各国のインフラさえT大のラボからしか操作できない。
たった一年でT大のラボが世界の半分をを支配する。
2040年、それまで植民地のようだった日本が、日本帝国となる。
T大ラボの代表者が、日本帝国初代女帝となり、青木音羽さ・・あれっ、違う。
え?ごめん・・それ、僕の母さんだ・・
代表は、たしか、そう、そう。
桜木純菜
初代日本帝国の女光帝だ。
★★★
「タケル、お前でもその先は、知ってるよな?」
「アキオ氏ぃ~。いま、ええところやないか~はよ続けてぇな~」
「・・・・・お前って奴は、先々代の帝(みかど)も絡む話だぞ・・」
「知らん知らん、そんなん知らんわ、早う」
「あれ~。たしか・・桜木純菜初代女帝の次が、第282代帝・・・・・」
名前が、出てこないんで僕は、久ぶりに思考をGOD(中央のAI)に接続した。
「そうそう、純菜女帝の次が、グラビニクス理論の投入で世界を一つにした一番優秀な帝を忘れてはいけない・・」
「何せ、回線とか関係なしで何処でも侵入出来るようにしたんだからな。オフラインのシステムはおろか・・人間のあたまン中までも・・」
「伝説の光帝・桐谷恭介」
「じゃあ、今日の歴史のお勉強は、これで終わり!」
「うえ~。もっと話してや~。アキオ氏ぃ~」
「ダメ。早く帰って、コカ・コーラ買うんだから」
「まあいいや、アキオ氏ぃ~。いつも、わてのために、ありがとうな。」
「いいよ。お前良いヤツだし・・今度、妹。初音を紹介してやるよ」
「ほんまか~。わてロリコンやのにぃ、ええのん、ほんま嬉しい~。JCだよね~」
「まあな。」
ぷ。二十歳の初音見たら驚くぞ・・身長172㎝うひひ。
「ほんで、こかこーら・・てなんや?」
「トップシークレット!」
僕は、溢れ上がるわくわくをこらえながら、声高らかに、そう言った。
つづく
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