第53話 練習

放課後の中庭にて

白熱したサッカーテニスたるものが行われていた。

サッカーテニスとはテニスボールとテニスラケットの代わりにサッカーボールと足を使い、テニスをするというものだ。

右側のチームには伏野と根無、左側のチームには次石と戌走、そして審判は荒井で試合が展開されていた。


「よっしゃあああ!!俺らの勝ち!!」


伏野はガッツポーズをしながら勝利の雄叫びをあげた。


「伏野強すぎだよ〜」


戌走は膝に手を当て、息を切らしながら言った。

戌走とペアだった次石も戌走と同じ状況だった。


「どうだ!見たか!俺のネットインやコートの端を狙える蹴りの技術!」


伏野はフットサル交流会の時に見せたようなハイテンションで言った。

これが中学時代のサッカー部で、身につけた技術だと言わんばかりに。

が、伏野と伏野を尊敬する戌走以外の三人は思った。


(フットサル交流会の時にも思ったけど、大人気ないな!)

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