第40話 果物

一方、その頃。根無は一つのお土産をじーっと眺めていた。

そんな根無の近くを通った伏野は一度戌走達から離れ、彼女の後ろからそーっと何を見ているのかを見た。


(フルーツ!?)


伏野は心の中で驚いた。

そう根無はじーっとかなり大きめの箱に入っているフルーツの詰め合わせのようなものをずっと眺めていたのだ。

しかも伏野が後ろから覗いているのに、全く気が付きもしないほどに。

そんな時、次石に伏野は肩を掴まれ、根無の後ろから離された。


「伏野くん。君は見てはいけないものを見てしまったね」


「え?どういう意味だよ?」


「君は俺以外誰も知らない根無さんの情報を見てしまったのいう意味だよ」


「いや、余計によくわからないんだが。ただ根無がフルーツの詰め合わせを見ていただけだろ?」


「確かにその通り。根無さんはフルーツマニアなんだよ!!」


「知らんがな!!」

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