第38話 沢山

「やっと着いたー!」


スタートしてから二時間半。

ようやく伏野達の班は目的地へと到着した。

そんな伏野達のもとに担任の坂本が近寄ってきた。


「お前ら遅かったな」


「まぁ、多少迷ったので」


「そうか。無事なら何よりだ」


伏野の応答に坂本はそう軽く答えて、伏野達は何とか昼食を取ることができた。

のだが、「たくさん食え」と言わんばかりの山盛りのご飯が彼らの茶碗の上に置いてあった。


「えーっと、これはなんすか?」


と、伏野が呟くと、まだ近くにいた坂本が答えた。


「お前ら、時間がかかってお腹空いていると思ったから、たくさん盛っておいてやったぞ」


「こんなに食えんわ!吐くぞ!!」 


と伏野は思わず叫んでしまった。

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