第2話 見学

「ねぇねぇ、伏野。今日から仮入部が始まるらしいけど、どこか行くの?」


入学してから一週間後。

一年生の教室付近はあたり一面、部活の勧誘をする二、三年生で埋め尽くされていた。

この学校は部活が盛んなのだ。

なんせこの学校からプロのサッカー選手が卒業しているからだ。


「一応、サッカー部の見学くらいは行くかな。中学でサッカーやってたわけだしな」


「え、本当に!?なら、私も行く!」


勧誘を押し分けながら伏野はこの高校のグラウンドに向かい、その後ろを子犬のように戌走はついて行った。

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