第28話 党員#3 男のいない村 その28

『私からあのコに伝えてありますが、野営の時は必ず着替えてください。』


どういう意味なんだろうと思ったら・・・


『あなたが発見された当時の衣装は、どうしても身構えてしまうのです。』


彼女たちの心情を配慮して着替えた方がいいって事か。


とにかく出発。 特に急ぐような歩き方ではない。

野道を進んでゆく二人を俺が後から付いてくる・・・という形。


今のところ、歩くたびにプリプリ揺れる尻を眺めても特にムラムラこない。


獣道をひたすら歩いては野営。 その繰り返しが3日続いた。


スマホはいつ見ても「圏外」の2文字。

エリアの範囲が狭いからなんだろう。 それは仕方がない。

データ自体存在していないので、地図の表示も出来ないでいる。


質素だが腹持ちのいい嫁さんお手製の弁当が底をつこうとしていた。

 

今、森の中を進んでいるが、木々の所々にアクセサリーでも付けられた感じで括り付けられた木の実のネックレスのような物がある。


おそらく道標なのだろう。


同じ様な風景が続いていた森の中だったが、突然視界が開けた。


一面、大草原だが・・・  その中央部分にあるのはどう見ても・・・


古墳だ。  間違っても集落があるようには見えない。


でも、二人の女は俺の方を見ながら同じ方向を指さしているのだ。


「・・・・・・」


古墳って場所は、確か・・・ 王様か何かのお墓。

歴史ではそう習った様な気がする。


今は嫁さんの言葉を信じるしかないのだが・・・

それにしても、もう少し詳しい情報が欲しい。


開けた場所に出たが、どうなんだろう?

もしかしたら、と思ってスマホの待ち受け画面を見た。


          【圏外】


「・・・・・・」






◆ 党員#3 男がいない村


いったん休止させていただきます。


次回、 党員#2 吸血鬼? いや、吸精姫!(改題)

これを掲載予定です。

こんなの楽しみに待っててくれるんでしょうか???

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