第13話 党員#3 男のいない村 その13

俺の体、その機能をも復活させてくれた上、男の3大欲求のうちのひとつを

満たしてくれた女性が目の前・・・と言うより、究極の密着状態。

もう、ありがたすぎる。

最大限の礼を尽くさなければ、男が廃るだろう。

そう思ってみたものの、今の俺には何も無い。

あるのは体一つだけ。

でも、言わずにはいられなかった。


「・・・お、俺と・・・結婚してくださいっ!!」


シテる最中にプロポーズするなんて、おそらく俺くらいなモンだろうか?

タイミング的に良かったか悪かったかなんて、結果次第。

とにかく、言ってしまった。

これで相手の機嫌を損ねたら、それはもう失敗と見るしかない。

で、肝心の女はというと・・・


目を閉じ、頬が紅潮していた。


『・・・うれしいです・・・』


これは脈どころか、ほとんどOKしてくれたのか?


『抱けなくて、愛想を尽かされて、あなたから去っていったユキなんて女の

事は、もう忘れてしまっていいです!』


あぁ・・・そんな思い出、発掘してほしくなかったんだけどなあ・・・

でも、今は目の前のテレパシー女に究極の密着。

それこそ、子供が欲しくてたまらない新婚夫婦の初夜みたいに・・・

俺たちは、再度抱き合った。


隣に横たわる全裸のテレパシー女。

俺が張り切りすぎたせいで汗まみれなのに、少しも嫌がる様子を見せない。

相棒の「突貫亀君」も復帰早々、いきなりのハードワーク探検だったが、溜まりに

溜まっていたウップンを全て吐き出せたようで、今は力無く倒れている。


『けっこう多めにいただいちゃいました・・・あなたの子種・・・』


俺の人生の中で、こんなに自分の子供を欲しがる女性は・・・

今まで出会った事が無い。

それはそうと、これから俺はどう暮らして行こうか?

そんな考えが頭の中によぎった時・・・


『あなたにやっていただきたく、お願いしたい事があります。』

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