第12話 党員#3 男のいない村 その12

そう言えば、いきなり床に直接足を付けて立っていたが、全然気にならなかった。

いつの間にか、背中に貼られていた木の葉も全部剥がれ落ちていたようだ。

そんな事よりも。

今は、目の前にいる女だ。

お互いスッポンポン。

アチラさんが『子供が欲しい』に対し、俺は女性に相対する時の男の本能と欲求。


これから女体の神秘を探検する訳だが、何を隠そう俺の相棒「突貫亀君」もまた、

探検家の端くれなのだ。

もっとも、奴は・・・自分がやっと通れるくらい狭い洞窟が専門らしい。

そして、目的はただひとつ。

溜まりに溜まったウップンを吐き出し、スカッとしたい。

最深部の、通れない小さな穴に直接・・・と行きたいところだが、その手前でも

かまわないようだ。

思えば、俺の不手際で活動を停止させてしまったのに、奴は無言でじーーーーっと耐えてくれた。(言えるワケ無い)

さあ! 今こそ、溜まりすぎたウップンを晴らす時だ、相棒よ!!


『あのー 前置き、長くないですかー?』


「すみませんでした・・・ 始めましょう。」


いきなり、相棒が洞窟突入を開始した。


『あっ・・・!』


「痛かったですか?」


『ちょっと、びっくりしちゃって・・・大丈夫です、続けて下さい。』


アッチの方の感覚も戻ってきている。

相棒の方は、溜まりすぎたウップンを思いっきり吐き出すため、テンションを上げ

なければならない。 今、そのための一進一退を繰り返している。


そして、ついに・・・!

弓が急激に引っ張られ、勢いよく弾くような感覚の直後、3~4回ほどの脈動。

この感覚は・・・中学生の時、たまたま入手できた「裏本」を見ながら親指の腹で

なでるように擦っていたら初めての「暴発」してしまった時のソレに近かった。


しかも、今回の場合は・・・

人間が本来持ち合わせている機能を駆使した繁殖行為。

その役目も果たした、と言える。


『何だか、お腹の奥がしみる感じがします・・・』


余韻に浸っていたいのか、相棒はまだその場に留まっている。


少し紅潮した顔のテレパシー女を愛おしく感じた俺は、ここで言わなければ!

と、心に決めた。


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