第21話 case21
学校が終わった後、真っすぐにギルドルームに向かい、学校用のブレスレットを鞄に入れた。
その後、装備の確認をし、青と白のグラデーションがかかったミニドレスタイプの鎧と、同じ色のブーツを試しに装備してみると、思ったよりも完成度が高く「おー」と声を上げていた。
『アックスも手になじんで超いい感じじゃない?』
くるみはそう思いながら、軽くアックスを振っていた。
すると、「ちーっす」と言う声と同時に、ノリと太一がギルドルームに入る。
「ちゃーっす」とくるみが声をかけると、ノリは「へぇ!かわいいじゃん!!でも、鎧の面積が多すぎて動きにくくない?」と聞いてきた。
「だってさぁ、その鎧、完全ビキニじゃん。 あたしノリちゃんみたいにスタイル良くないし、着れないよぉ」
ノリは片手を頭の後ろに当て「そ~お?」と言いながらセクシーポーズを取る。
太一は呆れたように「腹筋割れすぎてるけどな」と言い、ノリから肘鉄を食らっていた。
しばらく3人で話していると、セイジがギルドルームに入るなり「行くぞ」と声をかける。
ノリが「どこに?」と聞くと、セイジは「ダンジョン。火獣が出てるらしい。姫も氷装備できたし、試しに行くぞ」と言い、4人でギルドルームを後にした。
4人でゲートをくぐると、洞窟の中に到着した。
密閉された空間の中に、ところどころでマグマが湧き出ているせいか、とにかく熱くて仕方がない。
ノリとセイジ、太一の3人は、汗をぬぐいながら進んでいたが、くるみだけは平常通りだった。
「熱くないの?」とノリが聞くと、くるみは「氷の鎧だから熱くないよ?」と、平然と答える。
ノリはくるみの鎧を触り「あ、冷たくて気持ちいい」と言い、くるみに抱き着いた。
くるみは何も気にせず、ノリを抱えたまま、前を歩くセイジの後を追う。
しばらく歩き、大きな広間に出ると同時に、奥からライオンのような魔獣が姿を現した。
「猫?」
「あれはライオンって言うらしいよ? 鬣があるじゃん? 猛獣の王って書いてあったような気がする。 図鑑で見たことがある」
太一が答えると、セイジは「百獣の王だ」と訂正する。
が、魔獣は間髪入れずに、勢いよく太一に飛びかかり、太一は盾でガードした。
「おおお!よくあれを受けた!!」と、くるみに抱き着いたままのノリが言うと、太一は「戦って!?」と大声を上げた。
「えー、熱いからヤダ」とノリが言うと、くるみは「涼しくしてあげる」と言い、床に向かって全魔力を集中し、氷の魔法を放つ。
すると、床ごと魔獣は凍り付き、太一とセイジは滑って立っていられない状態に。
「戦えるか!!!」
とセイジが怒鳴ると、魔獣は勢いよく破裂した。
「え?終わり?」
呆気なく終わってしまった戦闘に呆然としていると、金色の蝶がヒラヒラと舞い踊る。
素材と魔法石を回収した後、ゲートをくぐり、ギルドルームに戻ると、セイジがくるみに「その装備、見せてみろ」と声をかけた。
くるみはアックスをテーブルの上に置くと、セイジは眼鏡を擦り上げながら装備を見て「氷攻撃10%アップ…」と小さく呟いた。
『こいつの魔力… 日に日に強くなってる… 装備が変わったくらいで、こんなに変わる物か?』
セイジはノリとじゃれているくるみを見ながら、しばらく考え込んでいた。
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