第40話

教授

「今日は特に賑やかですね・・・。

それでは、授業をはじめます。」


すべてのカーテンが閉められた。

外から教室の中の様子が見えなくなった。

女子高生たちの喋り声がうっすらときこえてきた。

が、しばらくすると、女子高生たちは帰っていったようだ。


彩花

はあ・・・


沙羅

お疲れ様。笑


彩花

疲れた・・・


疲れた

だけど・・・

私、ちゃんと来れた

来れたんだ!

人混みに負けずに、教室まで来れたんだ!


彩花はそのことに1人で感動していた。


大介

人気者はやっぱり違うなあ


彩花

人気者は大介くんでしょー?


大介

久しぶり。

正直、こんだけ騒ぎになってるからもう来ないのかな、って思ってた。


彩花

大介くんこそ、来てるじゃん


大介

まーな。笑

(それは一ノ瀬に会いたかったから・・・なんて言えない)


~~

放課後


彩花

(あ、そういえば、告白のこと・・・

ま、いっか。)


教室には皆がいる。


いつも通りの風景。


当たり前かもしれないけど、彩花が家にいた間、皆は普通に大学に来て授業を受けて・・・


いつも通りの毎日を過ごしていたんだ。


沙羅の方を見ると、賢人くんたちと喋っている。


賢人くんに、弘輝くんに、和政くん。


すっごく仲が良いとかじゃないし、私たちってただのクラスメイト。

だけど、なんでだろう。


皆がいることが嬉しい。

いまは。


大介くんも。


と、一生懸命プリントを写している大介くんを見て思う。

(授業中にききとれなかったところを、賢人くんのプリントから写させてもらっているのだ。)


告白とか、気になることはあるけど。

いまは、いいや。


大学に来れたんだから。


と彩花はそう思った。


沙羅

どしたん?彩花。

すごいうちのこと見つめてきて。笑


彩花

いや、大学に来れて皆に会えてよかったなって思って。


沙羅

彩花~~!!


大介たち

うぇーい笑


彩花

うぇーい、って、なにそれ。笑

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