第19話

彩花

え、、


大介

おー


大介くんが私に気づいて口を動かす。


隣には葵ちゃん。


2人で何か話していたみたいだ。


彩花さん、こんにちは♡


葵ちゃんは相変わらず、きちんとした格好をしている。

胸元のリボンもちゃんときれいに結んである。


彩花

葵ちゃん・・・



お友達なんですか?


大介

おう。同じ学部のな。

じゃあ、受験勉強頑張れよ!


はい。お話きいてくれて、ありがとうございます。


大介

いつでも相談に乗るからな。


ふふっ。それでは失礼します。大介先輩♡あ、あと彩花さんも♡


そういうと、葵ちゃんはクルっと向きを変えて去っていった。


大介

だいすけせんぱい・・・へへ


彩花

ジー(なにこいつ)


大介

あの子、良い子だよなー。この大学に来たいからって一人で下見まで来て。受験、上手くいったら良いな。


彩花

受験の話してたの?


大介

おう。そこで話しかけられてさ。大学の先輩になる人ですか?って。


恐るべし。葵ちゃんのコミュ力。


本当に、それだけなのかな。

もしかしたら、大介くんがレオ様って気づいているのかも・・・

葵ちゃん、賢いから。


彩花

他には、何か話さなかった?

ほら、レオ様のこととか。


大介

えー・・・

あ、そういえば、レオ様のファンだって言ってたな。

葵ちゃんの鞄についてるレオ様ドールを見てたら、言ってた気がする。


彩花

そうなんだ・・


大介

あ!俺のことバレてないかって心配してるんでしょ!

大丈夫だって!あの子は。



そういうと、大介くんはにかっと笑った。


~~

ふふふーん♪


葵、機嫌が良いわね。何か良いことがあったの?


まあね~


つい鼻歌を歌っちゃう。


だって、レオ様本人に会えたんだから。


大学の中で、たまたま声が似ている先輩を見つけた。

たまたま、じゃないな。

毎日通って、探し回ってたから。


私のレオ様。

やっと手に入れられるのね♪




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