第20話

夕方の6時

沙羅と彩花は課題を終わらせて、帰ろうとしていた。


彩花

やっと終わったねー、課題


沙羅

うんうん、うちらほんと頑張ったよ


彩花

2人とも課題終わったし、土日は遊べるね♪


沙羅

いぇーい


「レッドブル配ってまーす♡」


彩花

あ、大丈夫です・・・


「そんなこと言わないで♡」


彩花

本当にいらないです・・って、ゲッ。

葵ちゃん!?


キャンペーンガールだろうか。ミニスカートで派手な恰好の葵ちゃんがレッドブルを配っていた。


見てみて~。この衣装かわいいでしょ~


彩花

う、うん。

どうしたの?


バイトです♡


彩花

それは見たら分かるけど。。


沙羅

まさか葵ちゃん、お金に困ってるんじゃ(哀れみの目)


彩花

あ、そうか

レオ様に課金してるから、、!


沙羅

まだ高校生なのに、偉いね、、!


彩花

うんうん。ほんとレオ様って罪な男だ、、!


沙羅

高校生からお金巻き上げて、ホストよりも悪質。。


大介

おい。誰の話してんの?


彩花・沙羅

って、本人登場じゃん!


大介

なんだよ!

なんかめちゃくちゃ悪口言われてた気がする、、


丁度図書館から出てきた大介くんと賢人くん。

2人が近づいてきた。


あ、大介先輩♡

2人とも勘違いしないでください。言っときますけど、私の家は、超!超!大金持ちです!


沙羅・彩花

そんな、堂々と言わなくても、、


バイトしてるのは、このコスチュームが着たかったから♡

チアガールみたいでかわいくないですか?♡


大介

う、うん、かわいい//


えへっ。


おばさん

こんにちは、みんな、葵さんのお友達?


沙羅

はい、そうですけど、、


おばさん

私、アルバイト担当の米村(よねむら)といいます。キャンペーンガールを募集してるので、良かったらどうですか?皆さんも。

そちらの男の子たちも大歓迎ですよ。


賢人

まじでー?俺アルバイト丁度やりたかったんだよな~。

欲しいものあって。


大介

えっ!いや、俺、女装の趣味はない、、汗


賢人

あ、確かに。


彩花

私も、ちょっとこのスカートは汗


米村

服装は自由です。

この子は、コスチュームを自前で用意してくれたみたいですけど。


うふ♡


賢人・大介

自前・・・!


キャンペーンガール、やりましょ♡

葵、レオ様と、、じゃなくて、みんなでアルバイトしたい♡


賢人

俺はやりたい!


沙羅

うちも!お金欲しいもん。


大介

賢人がそういうなら、、


彩花

沙羅がそういうなら、、


~~

帰り道


沙羅

彩花、大丈夫?

バイトしたことないんでしょ?

私は一回試食のバイトしたことあるからまだ平気だけど、、


彩花

うん。

バイトしたことない。

実は、知らない人としゃべるの、苦手なんだよね。


彩花は、このことが、気がかりだった。

私にちゃんとできるのだろうか。一瞬かもしれないけど、大勢の知らない人に話しかけなければいけない。自分から。彩花は少し不安だった。


沙羅

大丈夫?

嫌なら、辞めてもいいと思うよ?


彩花

苦手だけど、私一人だったら、こんなアルバイトしようと思わないし。やってみたい気持ちはあるよ!


沙羅

そうなんだね。

配るだけだし、あんまり気にしすぎないでいいと思うよ♪

あ、バイト代入ったら遊ぼうよ!


彩花

いいね!おそろいの服とか買いたい!


沙羅

いいね、シミラールック♡


彩花・沙羅

えへへ


彩花は、沙羅がいるから心強いな、と思った。

明日はアルバイトだ。

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