第6話 習い事あれこれ

四年生の頃、扇橋おうぎばしにあったリトミック教室に通わされる様になった。

僕は自主的に習い事がしたい、というタイプの子供では無かったので、幼稚園から通っていた水泳は、小学校に上がってサボるという事を覚えて止めてしまったし、習字も気が付いたら止めていた、という塩梅あんばい

しかし、リトミック教室にはそれなりに通っていた。

教室のある施設の敷地内にアーケードゲームが遊べる一角があったので、よくそこで『妖怪道中記』、『魔界村』、『源平げんぺい討魔伝とうまでん』、『バブルボブル』といったゲームの筐体きょうたいを眺めていた。

五年生になった頃から、姉が私立の中学に進学したので、「お前も受験をしなさい」と親に言われて学習塾に通うようになった。

しかし、僕の頭の中は常にゲーム一色だったので、当時、集英社から出てた『ファミコン神拳 奥義大全書 巻の二 ドラゴンクエストのすべて!!!』や、創元推理文庫から出てた鈴木直人『ドルアーガの塔』三部作のゲームブック、富士見ドラゴンブックから出ていたD&Dのゲームブック『パックスとりで囚人とらわれびと』や『ゴーストタワーの魂の石』などをお供に学校や塾に通っていた。

勉強は頭に入らなかったけど、ゲームに関する知識はスポンジが水を吸い込むが如く、実によく吸い込んでいった。

高校生の頃にはヴォイトレとダンスレッスンにのめり込むが、それはまた別のお話。

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