第8話双子のありかたと一族のありかた
双子語は、双子の間でのみ独自に使用される言語。出生から複数の言語にさらされる子供たちは双子語を発達させることが多いが、これらの言語は通常比較的幼い間に消え、接する言語の一方または両方を使い出す。
十代まであってもレアケースで大人になっても使い続けるという事がある、また、これが呪文とされるケースがあるため、昔の双子の姉妹の魔女等はこの場合とされている。
二天狼の会話は得てして双子語で行われている、彼等の言語のベースになったのは日本語、1814年、日本において、最初の露日辞書の俄羅斯語小成及び露語文法書の魯語文法規範が編纂された。その後、幾らかの訳書も出たが、ロシア研究熱は長くは続かなかったが彼等だけはそれを続けていたためロシア語、お雇い外国人達、技術提供者や諜報関係者、ドイツ人、フランス人、アメリカ人、イギリス人などからドイツ語、フランス語、英語(ブリティッシュ、アメリカン、ノーブルの全て)、中国語も彼等は身近にあった。
そこから生み出された双子語は複雑だ。
そんなやりとりの後、彼、もしくは彼女は思った、仮面ライダークウガのグロンギ語、それが二人の双子語のベースとなったが、それに比べればまだ、分かりやすい部類だ。
そうなるはずだった。
その風習は一族が没落すると共に廃れた。
しかし、そもそもは元々受精卵が一つである双子の状態が最初にあり、それが融合して一人の赤ん坊が生まれるが分裂してそれぞれの個体に分裂する事が稀である。
遺伝子に介入する事はタブーであるが、
男女それぞれの遺伝子が一つの肉体に統合される、人は生まれる前、太極であり、それから両儀に分かれて
精神的なモノならば空の境界の両儀式が該当するが肉体的ならばかつてそうである。
それは
烏枢沙摩明王を本尊とする有名な呪法『変成男子法』なる秘法がある、これは、その名の様に胎内の赤子を男子に変えてしまう秘術であり、平安時代の公家の間で流行したと云う、これも遺伝子干渉の秘技であろう。
子供が双子として生まれる家系は名家でなければ子減らしになるが、その家柄ならば尊ばれた、忍道の陽忍は男、陰忍は女が統べる、そうした武家の成り立ちがそこにはある。
それが廃れた理由は今日日定かではない。
人間は白黒分けたがる、善悪を区別する、それが同時に存在する矛盾に耐えられない。
闇が闇を呑み込んでいく黒い正義の法則
ただ闇があれば滅ぼすという一神教。
それによって一家断絶があったのだろう。
と、思われた。
悪は生命力豊富でありそれ故悪を滅ぼすなら悪よりも生命力が無くてはならない、英雄色を好むとはそういう部分もあった。
一家断絶は無い、彼等の遺伝子は今日まで生き残った、それも歪んだ形でである。
それに罪があるかどうかは定かではない。
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