第3話扶桑島の巨木の破片と影突
漢代の記述(前漢、東方朔の『十洲記』より
「・・・・・東海の青い海に浮かぶ扶桑という島に茂る、桑に似た巨大な神木。その幹は、二千人ほどの人びとが手をつないで囲むような太さをもつ。樹相がとても変わっていて、根が一つ、幹が二本、この二本の幹はたがいに依存しあい、絡みあって生長する・・・・・」
と説かれています。
中国伝説で東方のはてにある巨木扶桑樹がありその巨木の生えている土地を扶桑国と言う、この島は日本の異名となっているが実際のところここは日本ではないのだった。
そこの巨木、中身は数千年前からくり貫かれて図書館となっており、持統天皇による焚書、古文書、GHQによる焚書を免れた秘文書がある、更に日本の陰謀史、忍者の活躍、考明天皇暗殺事件の真相、本能寺の変、坂本龍馬暗殺事件、田布施システムの真実が書かれている
また
その巨木の一番上は複雑に枝が絡まり、獣道ならぬ枝道、そこには天狗や仙人が住む。
その樹は『樹の破片で作られた紙』に干渉して、その中の知識を習得する力を持つ。
そしてその樹の破片を張形にして、取り込む事でその巨木内の書物全ての知識を取り込むことが出来る、そうなったのが彼である。
「あそこの樹か………」
美少年剣士は苦虫を噛んだようになる。
桜が綺麗な桜色にあるのは大地に死体が埋まってその血を養分にしているからと言う。
あの巨木はいつからか桜になった、それは日本のあらゆる権力者、マルコ・ポーロの東方見聞録を見た者、などがその場所の知識を欲しがって行ったからだ、だが無何有郷(無何有の郷:むかうのさと)、中国の思想家である荘子の説話に登場する「何も無く自然のままである土地」 を意味する理想郷だがその通りそこは樹海だ、そしてワークワークという理想郷でもあり、自生する「ワクワクの木」には人間の顔あるいは女性の形をした実がなったという、謎深き島である。
が、常世の国ではない、常世の国、フラットアース理論という地球平面説があるが正しい部分の間違っている部分がある、地球はまず真玉ではなく、人間世界は『窪み』と呼ばれる場所にある、その『窪みの外』が常世の国であり、地球は丸いがその丸さを本当に知る者は世界地図に記されてない部分がある事が分かるだろう、その『窪みの外』の樹木や植物、薬草や毒草はこの島にあるとされる。
遥か数千年前、『窪みの外』から来た渡来人が縄文時代の日本にやって来た、そして彼等は扶桑島という島を作り、そこで自分達の歴史を記していく事になる、自分達が来た結果、この島は農耕を始めるようになり、稲作ではなく穀物でこそあるがそうだった。
日本の歴史上の大物達でさえ前人未到の地、日本の首相となった者達ですら拒まれた。
だが、日本の黒幕達、それに準ずる者達、『窪みの外』の渡来人の末裔達の特別な知人達、友人達はこぞってその場所に行く。
「日本に限定するならアカシックレコードを見たのと変わりないじゃないですか……」
その知識量は武術、剣術にも繋がる、その美少年も『
新撰組の平突、剣術が武士道の根幹になり儀礼的、精神鍛練の形になり実践派剣術が廃れた中、武蔵国元百姓ながら侍となった土方歳三が武士になろうとしたからこそ武士ではない武士としての殺人剣が生み出された。
それを美少年剣士は放つ。
「余談ですが貴女の先祖様はフェンシングにてイギリス王室直属の騎士を破って騎士階級の名誉を賜った、その時の歩方も混ぜる」
速いというのは足が速いということではなく、足運びが速いということである。
これを
これに加えて
達人の域の殺気を本物と見間違うのは無理はない、なまじ殺気を感じ過ぎるほど、それは正確に感じられて、幻と感じられなくなる、死線をくぐりすぎれば
「『獄牙剣五影突』でしたっけ!!」
刀の数は五個になった、うち四つが殺気で出来た幻の斬撃、本物は一つ。
「同じことが出来るとは思わないのか?」
その殺気錯覚は武術にも応用される、貫手、それが無数になる、その数、十は越える。
「『獄狼拳十三影突』だったっけ?」
「なっ、僕のより九個も多い!」
口に叫ぼうとするほどの技巧、だが叫ぶ前に本物の一撃を先に当てたのは子供の方だ。
脇腹貫通、致命傷に限りなく近い。
「くひゅぅ」
その攻撃は本物だがナックルハンマーは幻だったようで、プロレスラーは倒れてない。
「俺は運が良いなぁ」
「………なら次は本気だ」
「はぁぁ!?」
「
人間には88の煩悩があり、四国の霊場を八十八ヶ所巡ることによって煩悩が消え、願いが叶うがそのまどろっこしい事をせず、自分の
「分かるわけねぇだろ!」
そう十数なら分かるが彼の格闘技は避けるに特化したモノではない、当たっても倒れないために体を鍛えているプロレスである。
「ぐっ!捕まえた!」
腕ひしぎ十字固めの体勢になれた。
「折ったど!」
言葉通りに腕は折れた。
が、彼はそのまま立ち上がる、既に折っているがその腕をそのまま地面に叩きつける。
「なん!?がっ!ば!やめ!もうおれ!が!あほばか!もどんなくなっちゃうよ?」
しかし、ここは
それが繰り返された、プロレスでは勝利した、だがバトルそのものには敗北した。
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