俺がまだ少年だった頃の夏休み (現代ドラマ)
俺がまだ、小学生だった頃の夏休み。よく友達と一緒に自転車をこぎながら、市民プールに泳ぎに行っていたっけ。田んぼの横のあぜ道を抜けて、坂を上って。プールに着いた時には汗だくになっていたけど、冷たい水の中を泳ぐのがとても気持ちよくて、夏休みの間に、いったい何回通っただろう。
そうして泳ぎ終わった後、元来た道を帰っている途中で、一件の小さな駄菓子屋に寄っていた。
いつも決まって、おばちゃんがレジの横に腰を下ろしていて。たくさん泳で疲れていた俺達は、お菓子やジュースを買っていたっけ。
おばちゃんが、賞味期限が切れた100円のお菓子を、50円で売ってきた事もあったなあ。今思い返すと良いのかって思うけど、深くは考えないでおこう。結局さらに値切って、30円で買ったっけ。
プールに行く以外にも、みんなで田んぼや畑、用水路で虫取りをしたり、神社の境内で鬼ごっこをして遊んだりしてたっけ。
遠い昔の、小学生の頃の夏休み。
大人になって、地元を離れて働くようになっても、時々ふと思い出す懐かしい日々。そんな話を二つ年下の会社の後輩にしてみたら、こんな反応が返ってきた。
「先輩って、いったいいくつなんですか? それって、昭和の中頃の話ですよね?」
平成の話だよ! うちの地元では令和になった今でも、今でも小学生が自転車漕いで田んぼの脇を通ってる! 虫取りや鬼ごっこだってやってるよ!
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