第290話 後後165 ハリセンと扇子


其の晩はどうにかなだめたが、、

翌朝早く信忠は離宮に行った。

ガクと泉が食事している間には、領主様は朝食に来ていなかった。


昼飯はガクも泉さんもたまたま早めに行った。

領主様がいた。

「おう、待っていたぞ。食事終えたら離宮に行けるか?」

「え?いやですけど、、仕方ないんですよねー?」ガク

「まぁ、、ガクが行くなら俺も仕方なく、、」便乗泉。いかないでいいなら俺もいかない、ということだ。


たのむ、とさんざん世話になってる領主様に言われちゃ、行かねばなるまい。


結果的に、

王妃が改心した。

なぜ?どう?

と思うだろう?


今朝、領主が王妃を訪問し、さんざん叱った。

物言いはものすごく丁寧で上に対する言い回しだが、内容は

「てめーのせいでウチのトップ2人が出ていくつーことに成りかけてんだ!どーしてくれる!!うちのトップ2人はこの国のトップ2人だぞ!!そしてあの大精霊も一緒に行くぞ!奴らを気に入っているからいるだけなんだぞ!他のもそうだ!小館の獣人、いずみ村の獣人、こぞってついていくぞ!どーしてくれるんだ!」


二度と東武関係には口をはさみません、どうか、この国を見捨てないでください。

と、

王妃が、泉とガクに、頭を下げた。

のであった。


「いや、俺はうちの領主様に恩があるから、そうやすやすと出ていかないと思うけが、、、多分」泉

泉さん脅してるのかな?

「俺も同じです。出てくなら領主様もかっさらってでていくかも」ガク

・・・・・・(皆)


「いや、、わしは吉宗を見捨てられんよ、、」

「だからかっさらうと、、でもドラゴニアあたりからなら充分見守れますよ?不穏な動きあったらすぐあっちの部隊だして、というか、王様とお后の2人出てもらえば即解決でしょうけど、、国の2つや3つ、即ぶっつぶし、、」

「いや、ここも潰されたらこまるし、、」

「ここが、将軍様の敵になったら?」

「消滅させるな、攻国並にしてやる」領主様

あ、と自分の発言に気付き、、、

おほん、、まぁ、、その、、吉宗だけ無事ならいっかな?(領主)


と、まぁ、やっと自分の立場に気づいた王妃様。


忠誠とか信頼とはそのようなものである。当人以外関係ないのだ。


だが、そばで一緒に聞いていた華子にはショックだった様子。

でもな、博子には忠誠心は産まれないから、どうやったって無駄だから、他の良い者見つけるのと、自分の人間性を磨くのを先に頑張るほうがいいぞ。

と、ショックの顔をしている華子を見て思う泉。

ガクは気づいていない。


ーー


夕方、もう一軒の居酒屋の方。

外に出ているテーブルに着いているガクと泉。


・・・・・

「・・領主様も、言うねぇ、、」ガク

「おう、、あそこまでやってくれるとは思わなかった。」

「余程将軍様をないがしろにしたことが悔しかったんですかね、」

「だろうなぁ、、俺らのことは口実だろう」

「まぁ、やるときゃやりますけど、、」

・・・・・

あっはっはっはっはっは!!×2


3日後には将軍様が戻ってきた。

「なんか、后が、行っていいですよ、ってな、、優しくなってて怖かったが、、来ちゃった♪!」将軍

「よかったですな、、心を入れ替えたのでしょうかね?」とぼける領主様

「まぁ、なんでもよい!吉宗が帰ってきたのだからな!わっはっはっはっは!」ドラ

「おう!そうじゃそうじゃ!祝に飲み比べじゃ!!あっはっはっはっは!!」これも他のドラ


ドラゴニアのひと達はノリの良い将軍様がお気に入りらしい。

よかった、将軍様が居る限り、泉とガクは放置されるのだ!!これほど助かることはない!!

王族同士の外交って、重要だよね!!


ちなみに、日のいずる国の国王夫妻は、こういったノリではないので、皆を放置して2人してのんびり離宮ですごしている。

ボケ役同士でも、結構いけるんですよね。

ツッコミ同士よりもいいかもしんない。


ボケって、単独でもできるからね!!


ーー


「わかりましたよ、、」ガク

「何が?」泉


「俺達が、どうしてイマイチぱっとしないか、ってのが」

「ほう?どうしてなのだ?」


「両方ともツッコミ役だから」

「・・・おれはそんなのになった覚えないけどな!」


「いやいや、生まれながらどっちかに決まってるんですよ」

「・・・・・・・」


「ハリセン持って産まれてくる、とか、よく言うでしょう?」

「・・・聞いたことねぇ、、」

そうお?一般的なんですけどねぇ?

「どこの一般だ?」

「うちの、、元の世界のうちのほう、、」


「よかったよ、お前と同じ時代に産まれなくってよ、、」泉


ほら、ツッコミ訳2人じゃ落ちない!!


(いや、もっと、、こう、、センスが、、、、、ハリセンではなくセンスっすか、、ってなー)

ごめんよ!!

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