第231話 後後106 泉さんよりタチわるいかもなシューレ


温泉街!!!

なぜ湖近くは温泉が多いのだろう!!

それはね、湖が火口湖の場合が多いからだよ!!


ここも高地にあるので多分火口湖なんだろーよ。

つまり、硫黄泉?!!だったらあったまるなー、でも特に気候が涼しいわけじゃないからなぁ、、



今はな、昼間だからな。でも港街では夜は涼しかったろ?で、ここ高地って自分で言ってたのにガク、ぼけたのだろうか?

それほど寒暖の差があるのがこの大陸の特徴なのだろう。

なんでかは知らん。

ちなみに植生はガク達の大陸と見た目変わらん。砂漠が多いってわけでもなさそーである。



酒蔵発見!

街に来て一番最初に探したのはそこだった。

シューレってば、、、、


「うん、武国は醸造酒が美味いだろう?外に出るとどーも物足りなくって、その分量を多く飲んでごまかすんだが、、」

シューレがなんか言っている。

「持ってくればいいのに」と俺

「ちっちっち!!、魔法はそういうことに使うのは下品だろ?なんでも便利にすればいいというものではないんだぞ?」シューレ


まぁ、人智を遥かに越えたお方の考えは俺らなんぞ、少なくとも俺にはなかなか、、、w


引き戸を開けて中に入ると、樽やら一升瓶やらが奥まった影にある。

「なかなか、、、」

こっちの世界では、酒を表に出すアホウはいない。日陰のしかもなるべく奥、より冷暗所に近い感じの場所に置く。

そ言えば、元の世界でじーちゃんの行く酒屋はそーだったなー。入ったすぐんとこはビールばっかり。

そんなに変わんねーし、すぐ出るからいーんだよ、あっはっは!とか笑ってたなあの酒屋のおやっさん。


そいえばこんなことも言ってたなあ、「道楽でやってるから潰れない」って。酒屋も本屋も飲み屋も、個人経営のは道楽程度でやらんと、潰れる、潰されるよでっかいところに。って。あるいみ、こっちよりよほど厳しい部分もあったんかもなあ。

などと不意に思い出した。



窓際に少し席が在ったんで、そこを占領。うちら人数多いからねw

で、それぞれいろんなのを頼んでちびちび飲んで見る。


「泉さんの時代も、こんな造り酒屋結構ありました?」俺

「ああ、、田舎から江戸に向かった時、時々見たなぁ、、。が、安いのを竹筒に入れてもらうんだが、、湿気た客だみたいな目で見られるんでな、、しかもそこそこの値はする。だから飯屋で飯食いながら一杯やってるほうが好きだったな」泉さん

江戸末期にはもう拝金主義蔓延?


「そんなケチくせー奴等が多かったんですか?」敢えて踏み込む!

「ああ、よほどな貧乏人ばかり相手する商売人達以外は、結構そうだった感じがしたな」


「よかったな、こっちに来れて」シューレ

「全くだ、、しかもかなり強くなれたしな。」泉さん

やっぱそっちですか重要なのは、、、


「酒はどっちが?」

「うーん、武国と比べりゃ武国だとはっきり言えるけど、、他の国だと似たようなものか、、、高いものはしらねーけどな。」

一般人酒飲みにはこっちの世界のほうが良い、と。


大田さんはさほど飲まないみたいだし、、、、

と思った側から

「僕には訊かないんですか?」大田さん

「だって、飲まないでしょ?」

「いや、コレでも飲む方だったんですよ?」

・・・・


「大田、おまえ、ガクの半分ほどで潰れてるよな?」泉さん

「・・・・・いや、、あんたらがハンパ無く飲むんだと思います。」

「・・・・泉さんにくっついて行動しているとだね、、こうなっちゃうんですだよ?、、いつの間にか、、、これは、一種の被害?じゃあないのかな?」俺


んじゃつっくいてこなきゃいーじゃん、とは言えない泉さん。自分が何しでかすかわからん、ってのをわかってて、それを寸前で止めている俺が居ることをもちゃんとわかって酔っている泉さん♪ww

なので、その俺の言い分に複雑そうな顔www


「まぁ、、量を飲めばいい、ってわけじゃないからな、、」シューレ

「でもですね、むこうの世界にはロシア人っていう恐怖が在りまして、、、」俺

「おお!知っているぞ!おそろしや、ってやつだな!」泉

おろしや、だろ?

「そーっす。あいつら、お茶や水飲む以上になんか酒を飲むんです、しかも濃いのを、清酒の倍ほどの濃いのを!!」俺

・・・・・・嘘つけ、みたいな顔を一瞬されるが、、


「ああ、いっぺん、被害にアイました、、

海外に行っているとき、現地で会ったロシア人が良い奴で意気投合して飲みに行ったら、かぱかぱかぱかぱかぱかぱかぱかぱ、、、なんかで割るってことを知らないですね?彼ら。生のままどくどくそそいてきてグラスをかちんってやって、そのままぐいいいって、デカイグラスの場合は半分くらいまで一気に。小さいグラスはそのまま開けちゃうんですね、で、すぐに注ぐの、、、怖かった、、、すぐに意識なくなっちゃいましたけどね?」大田さん恐怖談を語る。


「なので、ロシア人と会ってしまったら、弱めのの酒、つまり清酒とかワインとかを大量に用意しちゃうのがいいですかね?。」俺

泉さん、酒の入っている湯呑み見ながら、弱いのか?コレ、みたいな顔している。


「蒸留酒のことだな?」シューレ

「あたり!!そーっす、、その度数が少なくて40度。多いと90とか。」俺

「バカじゃないのか?!!!90??味なんぞなんかつけなきゃ無いんじゃないか?」

「俺もそ~思いますけど、、飲んだこと無いけど、、、でも酒飲みってそんなんらしいっすよ?」俺

「「いや違うぞ?」」シューレと泉さん


「味がないのは酒じゃない」泉さん

「ああ、酒が美味い不味いっていうだろ?」シューレ

、あ、まぁそうか、、

「でも、彼らがどの部分を美味いと思ってるのか、全く想像もできないんで、、」

ああ、それもそうだな、、、とつぶやくシューレと泉さん


「なんか、うまい、とは思うらしいですよ?あれは買ってくるなよー、とか買いに行くやつに叫んでましたから」大田

「ロシア語で?」俺

「ええ、まぁ、、」

すげぇ、、大田さんロシア語できるんだ、、


「ロシアも旅したんで、一週間もいれば、これいくら?と数字くらいわかるようになるし、一ヶ月もいれば、コレ何?って聞いて、普通のものならわかるくらいになりますよ、だいたい、いいかげんでいいんなら」大田

そんなもん?


「でもチートあってよかったな俺ら」俺

「まぁ、そーだな、随分助かってたはずだよな」いずみん

「・・そうっすね、、、」少し不満げな大田さん


「こういう出来たては、醸造酒のほうがうまい。」シューレ

「ですね、、」大田

ふーん、と泉さん

確かに。若くてもうまく飲めるライ・ウイスキーとかでもできたてはとげとげしているから少し置くし、、


その後、店主に手頃な宿を紹介してもらい、そこに落ち着いてから銭湯に行き、帰りにうまそうな匂いのする飯屋が在ったので入ってしまった。

酒蔵の店主に教えてもらったのは「飯の美味い宿」だったのに、、、


で、そこそこ堪能でき、帰りにまた酒蔵に寄るシューレ。


「泉さんよりタチ悪いんじゃないかな?」俺

うんうん頷いている泉さん。


酒蔵からの帰りは夜も更けていたのもあるが、酔ってたので余計寒かった、、、

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