第47話 中−13 モフ☆モフ少女+魔法=かわいい♪ モフ☆モフ少女+ムチ=禁止!!!


たッ!!

がん!

ずざっ、、

じりっじりっ、、ダッ!!ダダダダンッ!!がん!!ふわり、

がん!がん!がん!がん!がん!!!!

ダッ!!ずざざざー


「よし、ここまで!」


ふぁー、、その場にへたりこむ博子

そのまま頭から地面にゆっくり着き、ごろんと寝る


最近、朝の鍛錬の直後に、泉さんが博子に一本のみ稽古を付けるようになった。


博子がこの小館に来てから3ヶ月が過ぎていた。


博子は日本に居た時は剣道をやっていたそうな。

で、こっちで木剣振っていると、やっぱ試合やりたくなり、泉さんに相手してもらった。

最初は「防具なし?」と少々怖がっていたが、本心からかどうか分からん感じ?wktkが強く見えたから、、、

「こいつも?」と少し危惧したが、まぁ「そのもの」だった。

はじめ、の言葉が終わらぬうちに弾丸のように飛び出していった笑みを浮かべながら、、

体重差があるので、油断はしていない泉さんも、その勢いと質量で一瞬押された、つまり勢いを逃すことが遅れた、、、

へぇ、めずらしい、、と横で見ている領主様。


その後は、泉さんが博子をよく見ながら相手してあげ、博子も自分の足りないところが幾つかわかった様子、というところで終了。

博子は随分「ためになった!!」と喜んでいた。これほどの指導をしてもらったことがないと。

「口で言うんじゃなく、対戦で実際にわからせてくれるんだぞ?!!すごかろう!!!」博子

ああ、こいつが戦闘狂軍団に入った瞬間だな、、、


戦闘狂は、その資質は、じょじょに育てられ、芽が出たら更に周囲に育てられて戦闘狂になっていく、んだなあ、、

と目の当たりにしたのは、まぁ、初めてかー。 人狼達は本能だからなぁ、、。


そのうち、幼年組の狩りに参入し、そのうち少年組の狩りに加わるようになるんだろうなーこいつ、、、

で、東武領戦闘狂軍団の中でも異質な飛び抜けた戦闘狂になっちゃうの、、なんかミエミエだよな?


だがしかしっ!!


物語はそんな甘ったるいものではなかった!!!


「がくさーん、、」

「ここでーす、、」

ヲタさんである。やってきたみたい、つか居るんだから来たんだよw


幼年組の狩りの最中。村の近くの森の中。ここまで来るって、、

「これ、試してもらいたくって、、」

ズタ袋からだしてきた物は、、


「え?何?どう使うの?」

とおもむろに柄をつかみ、しゅらっ、と、うまく引き伸ばすカタリーナ。監督が子どもたち見てないでいいのかよ?カタリーナ?。もう太郎とカタリーナがほとんど幼年組の狩りを見ている。俺付き添いなだけw


「あ、、、駄目!カタリーナ、お前が絶対使っちゃ駄目な武器っ!!

つかっ!!ヲタさん!!こーいうのダメ!禁止!!」

「えー、だって領主様も泉氏もいいって、、」

「却下!!何も知らん者が出した許可なんか意味なしなので却下っつ!!!」


で、なんか危険なんで大田さんを先に帰らせないで狩りが終ってからいっしょに帰った。

皆を風呂に追い込んで戻る途中、泉氏と博子発見。


「あ、泉さん、よくわからん物の使用許可は、いろいろ確認とってくださーい、これ、、」

と泉さんに差し出す

「なんか、いかんのか?」

「・・・いいけど、、だめ、絶対。」

??・


あームチだー、、

と博子がひったくり、


ぶんぶん振り回しはじめる


ヒュン、 俺の頬をかすめ、薄く一筋の血が滲む

ヒュン、 泉さんの頭頂部をかすめ、髪の毛をひと束

ヒュン、 ヲタさんの胴に巻き付き、そのままひきずりまわし、、地面に叩きつけ、、


あ、ヲタさん、満面の笑み、、血だらけの顔で、、

「あーゆー趣味です、、、」俺

ほう、と一言つぶやいた泉さんは、もう興味なさげに領主別荘の方に歩いていった



領内でのムチ作成、所持、使用の禁止が領主様によって決まりましたとさ。


ーー


最近、

なんか、博子になつく幼児が増えている気がする、、、


なんかの、おねいちゃん的な位置なんだろうか?


なんかしら、博子に幼児と関わる部分の仕事を分け与えるほうがいいんじゃないか?な?嫌だけど、、

俺のモフ☆モフ天国的にはいやだけど、、


狩りの監督は少年組からの者以外だめだ。幼年組はここで少年組に入るための連携の下地を作るから、その感覚を教えるため少年組の者が監督になる必要がある。

なので、


お勉強=お話を聞かせる、字を覚えさせる。数字を覚えさせる。音楽=みんなで歌を歌う。かんたんな楽器を使う。

手入れ=ブラッシング。

全部一通りやらせた、、、、ら、、、、全てそれなりにこなせるじゃん、、、

まず勉強をすべて任せてみた。


こりゃ、、子供がどんどん増えてったら、半分任せていんじゃね?

いや、前までは少年組から後継者というか、面倒見る子を出そうかと思ってたが、、

博子が覚えたら、少年組からの女の子を育て博子の仕事を手伝うようにし、博子の後継に育てるほうがいいよなー女の子同士だし、、

ほら、

以前みたいに俺が外にでなければならない場合もあるだろうし、、



なので、朝の鍛錬後、博子は幼児組のほうに参加するようになった。

勉強、村の見回り、を博子が担当し、昼食、お昼寝まで付き添い。

その後の狩りは少年組が監督し、博子は見学。




暇のできた俺は、領主様のところに入り浸るようになった。

この国のこと、この世界の話を主に聞いた。

しょっちゅうなので、

「なんじゃ、急に興味がでてきたのか?」

「いえいえ、前から興味はありましたが、なんかまとまった時間が取れないのでやりそびれていたというか、、」

「ま、嬉しいことじゃがな。この国に興味を持ってくれ、この世界に興味を持ってくれるのは」

(じゃが、近いうちに「旅の出たい」と言い出すじゃろう、、、まぁ、可愛い子には旅をさせろ、とも言うしなぁ、、、可愛がって手元におくだけじゃ、本人の成長にも限りがあるだろうし、、)

複雑である!領主様


しかも、領主のそばに居る泉も、学と領主との話を聞くわけだ、、、、



「領主様、俺、旅に出たいです。」

「・・できれば、拙者も一緒に、、、」急に言い出す泉


領主もあせったが、学もびっくり。だが、嬉しく、安心した。やっぱ一人で見知らぬ世界ってのは不安でいっぱいだったのだ。


領主は引き止めない。

が、

準備万端になるまで出発はならぬと言い渡した。

親心ってやつだ。

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