第2話 村長はNPC?、、旧石器時代の場末かよ


朝。水桶、天秤。

当然おれ絶対ひっくり返すから、行きだけね!空の桶ぶら下げた天秤棒を担ぐ。が、肩に棒が食い込んで痛くて仕方がないのですぐにギブアップ。

帰りは小ぶりの水桶を持って帰ってきた。勿論バランスのために左右。重い物左右に持ち、なのでケツから歩く歩き方で。これなら手を振らずに早くあるける♪凸凹道も、上りだって、向かい風だって!!いや、毎日片道3キロ、往復6キロ歩きは伊達じゃねーぞ?田舎モンどころか山モンなめんなよ?裾野だけどなーw


まぁ、これが高校入る前でよかったわ、高校片道6キロwwwwマジ勘弁w自転車買ってもらわんと行けんわ。雨の日自転車?泥道で?いやうちから2キロほどは泥道ですw自転車じゃ滑って転びますw雨、すくなくありません!!

いつかどこかで天狗の神隠し別世界で学校ナシ!!不幸中の幸い?



うむ、川まで1kmありまっしぇん!!高低差さほどありまっしぇん!!ちょい大きめの車輪の水車でいくませうでせう!!

んーーー水車かー、、超簡易型?車と軸だけ?揚水だけで、別に動力にするんじゃないし、、、つか動力に必要ならそこは後付けでもいいし?



流石にナタは金属でしたww包丁兼用してたわww

お!釘がない、、、

仕方がないのでナタでできることをするべ。


「だんな!だんな!!」

「なんか客引きみたいだなー、なんだ?」

「お!だんながなんだ?やるなぁ、、、」

「いやダジャレじゃないけど・・・」

「いやいや、それより竹ないっすか?竹林!!」

「あるよ?」


で、翌日旦那は畑を休んで竹林。2人で頑張って30本ほど。数mモノを。

節だけ抜ける?って聞いたら「無理だわー」

なのでだいたい半分、に割ってもらい、割った深い方の中の節をとってもらう。

細めの蔦つーか、そこそこ強そうな蔓草を20mほど。こんなんで一日終了、晩飯後も囲炉裏端で作業したけど。

で、そのまた次の日も畑に行かずにおっさん、川へ。いやおっさんを畑に行かせないのは俺が原因だけどねw


高度的にちょうい上流へ。で、竹をオープン型w水道管にしておうちへ。途中は泥で固めたり、石を積み上げたりで基礎台を。

その水も、うちにくるまで結構いろいろー無駄になりっつ!、結局届いた分はちょろちょろだけど。

でも桶に溜まったら換えてってやればいいだけだ、とだんなとおっかちゃん。

便利になったと喜んでくれた。


でも大雨や大風でいっちゃうんでその都度どうにかしてね!ってw

「ホントは水車できればよかったんだけどねー。水車と水路。水車は動力になるし、、。水路ができて、その流れもそこそこあればそこにも水車付けられるし」

とか本来したかったこと言ったら、夢持っちゃったよご夫婦!!


翌日。

はーるばる来たぜ村長宅!!今日も畑サボりかよだんな!!あ?肝っ玉かーさんが行っているのか、、まぁ、んじゃ、いんじゃね?それが夫婦というものなんだろう?


見るからに村長らしい村長!!

え?この人じゃないの?隣の小さいよぼよぼの今にも逝きそうなお方っすか?

NPC?違う?

「村長、この者が水車を作れると申しております」

「いやいやいやいや、材料もなくできないっすよ、大工さんでもいればできるけど、、」

「いるよ?大工」と村長。あれ?よぼってんじゃないの?口調!!

「まじいるから、今呼ぼうか?」なんて軽いの村長?よぼよぼはわざとなの?見せかけよぼ?みせよぼ?にせよぼ?


程なく来るいかにも大工の熊さんって感じの、、

「この村の大工の熊じゃ」おお!一応老人らしい”じゃ”!!でもよぼってないけどね

つか!!名前!!!くまってなんだよくまって!!大工の熊さん落語だよ?出てきたのかよ!らくごから!らーくーごーかーらーー!!

っふう!!さっぱりしたっ!!


「さて、ざっくりした図面ひきますんで、そこから作ってもらえますかね?」

「ふむ、何がさてなのかさておいて、、図面をみてみないとなんとも、、」

「この村の者達はなかなかやりますな旦那?」とだんなの方をひと目見ながら、

「この熊さんの、さておいて、といい、旦那のなんだといい、、強敵揃いとみた!!」

「「ハッハッハ!何をおっしゃるうさぎさん!!」」

ハモってるよ熊とだんな!

「それならあなたと食べ比べ!」

「?かけ比べ?」

「いやいや、うさぎなんだから食べなきゃ美味しくないでしょう?」

「「「いや!!これは!!!!」」」

いや村長まで一緒になって、、、なんだよこの村、、、、


で、筆と紙持ってきてくれたんで、三面図プラス全体の立体図。各部のアップ。書いてから熊に説明。って筆かぁー。

ふむふむふむふむ、なんかわざとやっている感じ、さっきやられたのがそんなに悔しいんか?!

うるせーんで

「あんまり踏んじゃうと潰れちゃいますよ?あ、紙だから潰れてるか!!」

「「「おうーーーーーー」」」

なんでへんな叫び声までハモるんだよ!!決まってんのかよこの村じゃ!!

つか、こんな旧石器時代の場末の親父ギャグしかしないオヤジたちって、、子どもたちはどう思っているのだろうか心配だよ。

いや、、、、もしかしたら、、、怖い考えになってしまった、、、いやいや、そんなことはないだろう?ないよねぇ????だって子供だよ?まさか子供は?、、、想像だけで泣けるってこれだな、、恐怖しか無ぇ、、


だいたい6日?後。スマホはバッテリー抜いて保存してるから。ここにカレンダーも見当たらないし、、

で、熊公作りやがりました。お見事に。使いみちと機構を理解できてなきゃ無理だったろーな。流石だな熊!!

見事なんで、両手上げ無理やりハイタッチさせた。くまくぅーま!!とかいいながら!!いいながらっ!!

熊公なにげに気に入ったらしく、他の者とくまくーま言いながらハイタッチしまくっているwww

はやるんかな?


川の中に石を組上げて軸の置き場に。試運転。

おーうまく回った、水がざばざば落ちる!!

くまくーまうるせぇよ!!


で、次の図面1が、水をひくためのもの。図面2が水車を動力として使うので、ギアや軸の組み合わせ例を。

これらを参考にして自由にアレンジしてなー、みたいな?


その日、旦那は帰ったが、結局俺が今日から村長宅に滞在することになり、それからだいたい一週間以上いちゃった。何日か数えてない。ここにもカレンダーないんだもん。数えても意味ないし?


結局試運転翌日から、最初は水道用。おいおい動力小屋作って脱穀や石臼に使うようにするって。


「手が空いているときにみんなで水車部品作っておいて、水車を売れば?」って助言したら、、村長無言で「ぽん!」と手を。

パーツのままなら余裕で運べるんで、隣り村くらいなら注文来るでしょう。と言えば、

「えと、どのくらいで売ればいいでしょうか?センセイ?」をー、センセイときたかwww

「先に攻撃を受けたなら返さずばなるまい、、」

「いえいえ、先制攻撃しないですので安全です」

「でも私学生ですし、、」


「学生?なんですかそれ?まぁいいです、んじゃ間取って学先生ってことで!皆のもの!!このお方を学先生とお呼びしなさい!!」

「おおおおぉぉがくせんせいーがくせんせいー!!」


やめれ! ダブルでやられた!!奴(村長)は知らないが、ちなみに俺の本名は”おだてまなぶ”小館学だ、本屋みたいだろう?あまり好きじゃなかったんだよなー、ちなみに家の近所の中国人の友人には集・社英ってのがいてだな、コンビ扱いだったわwww白泉とか角川とかいなかったからまだいいけど、、、、こっちで、、フラグか?これ?


ちっくしょう、今までの分全部返されたわーーー、甘く見てたよ村長!!だてによぼってねぇな!!!


「村長、やるねぇ、、10本くらいまとめて取られたよ、今までの分全部返され、それ以上に深手負ったわ」

「ふぉーふぉっふぉふぉお、だてによぼっとらんわ!!」

「どこがよぼっとるんじゃーーー!!!似非よぼがっつ!!」

「まぁおこるな、おまえの家をこさえてやるから」

「え?まぁ、、で?いいの?ココに住んで?」

「ああ、水車を完備させ水路を完備させにゃならんだろ?」

「をいをい、、そこまでかい、、、」

「いや、終えても追い出さんから安心せい、学先生だからな」

「やめれ」


そういえば、、

「村長、村長のお名前は、、もしかしたら姓が”村(そん)”?」

「おしいっつ!!名前が孫じゃ!!姓が長じゃわい!!!はーはっはっはっはあああ!!!・・どうだっ!!」

負けました。神、手抜きじゃなく、確実に旧時代の場末おやじだったんか、、、

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る