愛が届かないこと
愛が届かないという問題について考えてみたい。
愛する人がいる。だが、その人は自分からの愛を受け取ってくれない。このときほどつらいものはない。
なぜつらいのか? それは絶望を抱かせるからだ。
愛を拒絶されることで、自分が不要な存在だと思い知らされる絶望。努力が実らないという絶望。自分の場合は上記に加えて、充分な努力ができないという絶望もある。
気持ちだけではどうにもならないという現実が、そこにある。
愛が届かないなかで、どうやって生きればいいのか? 自分自身を愛するのか?
だがそれは、自己愛の殻に閉じこもるだけだ。
自分自身を愛することが悪いわけではない。そこにとどまって、他者に愛を届けようとしないことが悪なのだ。
問題は愛を届けようと思っても届かないこと、そして、愛が届かないことに苦痛を伴うことだ。
この苦痛にどう対処すればいいのか?
何も考えずに、ひたすら愛を届ければいいのか? だが、無知になったとしても、苦痛が消えるわけではない。感情の領域の話なのだから。
苦痛を創作のエネルギーに変える人もいるが、自分にはできなかった。苦痛があったからこそ書けるものはあったが、苦痛そのものがエネルギーになったことはない。
苦痛を感じたときは、まずは休息する。常識的なことだが、これが一番重要かもしれない。
相手に愛を伝えるためには、自分にそれだけの能力があることが条件。苦痛により、その能力が失われているときに、無理に行動するべきではない。
結局のところ、最後は祈るしかないのかもしれない。
100%確実な努力というものはない。愛の問題は特にそうだ。
愛が届かないなかでどうやって生きるのか?
届くことを祈って生きる。
仮に届かなくても、自分の姿勢が誰かの希望になることを祈る。
自分は結末を知ることができないかもしれない。
どこかの誰かに良い影響を与えたことを知ることができないかもしれない。
だから最後には、どうしたって祈るしかないのだ。
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