116 嘘が下手な妹

 えーと……妹のアパートはここねぇ。


 初めて来たんだけど、中々立派なアパートじゃない。


 どれ、母親から合鍵も借りたし、抜き打ちチェックと行きますかー。



 ふんふん、実家とは違って綺麗に片づけているようね。玄関に靴も脱ぎっぱなしじゃないみたいだし。


 それにしても殺風景な部屋。女の子なんだから少しぐらいオシャレに飾り付けなさいよねぇ。


 ……ん? あれっ? 浴室から音が聞こえるわ。今日は仕事って言ってたのになぁ。


 スマホでメッセージでも送ってみましょうか。


『真帆~。今何してる~?』


 おっ、すぐ返事が返ってきたわ。なになに……


『まだ仕事中ー。どうしたの?』


 ふふふ、相変わらず嘘が下手ですこと。さっそく驚かせちゃおっと!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る