018 几帳面な母ちゃん
先生に言われ、久しぶりに友達の家に行った。
二日前から学校に連絡もせず休んでいた友達は会ってみれば割と元気そうだった。小一時間ゲームで遊んだ後、トイレを借りる。
「あいつん家のトイレ久しぶりだけど変わんねぇな。って、あれっ?」懐かしさにひとりごちつつトイレのドアを見るとカレンダーが貼ってあった。一見普通のカレンダーだが、よく見ると人の名前がちらほら書いてある。
「何だこれ? あいつの名前もあるな……今日んとこには俺の名前が書いてあるし」名前しか書いていないカレンダーに俺は首を傾げた。
部屋に戻った俺は早速友達に聞いてみた。
「ああ、あれ? 母ちゃんの予定表。母ちゃん几帳面だから」
「予定表? 一体何の予定表なのよ。見た感じ名前しか書いてないんだけど」
「あれは招待するお客さんの名前を書いてんだよ」
「ああ、家に来た人の名前か」
「んー、ちょっと違うなぁ」
「てかお前の母ちゃん去年亡くなったよね?」
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